656 / 829

デート♡デート♡デート♡おまけ⑥

食べられている。 逞しくて優しくて美しい猛獣に。 「…くっ…詩音、もうちょっと緩めて? そんなに締められたら、持たないよ…うっ」 甘えた継の声に反応して、また繋がる部分に力が入ったのか、継が吐息とともに情けない声を出した。 “食べられる”んじゃない。 が継を“食べている”んだ。 うにうにとうごめく肉筒の中は、微妙な力加減で継の楔全体を愛撫していた。 継の全身に、くっ と力が入った。 大きく深呼吸して、放出の波を押さえ込んだのだろう、継が壮絶に色っぽい顔を近付けてきた。 「…言っても聞いてくれないコには、お仕置きするぞ…」 「…“お仕置き”は、嫌…継、お願い、優しくして下さい…」 涙の膜の向こうに微笑む継が見えた。 「…ふっ…分かってる。 詩音が、とろっとろになるまで…抱くから、そのつもりで…」 触れるだけのキスを唇に落とし、ゆるゆると継が動き始めた。 火の付いた身体は、少しの摩擦にも簡単に快感を拾い始める。 継は… どこをどの角度でどの位の力で擦ればいいのか、俺以上に俺の身体を知り尽くしている。 随分前に聞いたことがあった。 『俺は詩音のことは、詩音以上に何もかも分かってるんだからな。』 その通りに弱い部分を柔く責め立てられ、吐息が溢れるのを止める術がない。 ぽろぽろと落ちる涙の粒はシーツに吸い取られ、溢れる吐息は甘い鱗粉を振り撒く蝶になる。 ほしい。もっとほしい。 継に埋め尽くされて、絶頂を迎えたい。 「綺麗だよ、詩音。 俺を求めて…俺だけのために啼いて…」 継の抽挿は激しさを増していく。 その強さが、熱が…俺の快楽の針を振り切りそうになっている。

書籍の購入

ともだちにシェアしよう!