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デート♡デート♡デート♡おまけ⑧

はぁはぁと息を吐くけれど、上手く肺の中に入ってこない。 気持ち良すぎてどうにかなってしまいそう。 身体も頭も、登り詰める快楽の解放を今か今かと待っている。 突き刺さる楔の圧迫感も熱さも。 継から降り注ぐ甘い匂いも、紡がれる愛の言葉も。 何もかもが身体中を駆け巡る快感と混じり合い、この行為に溺れていく。 「詩音…綺麗だ…もっともっと感じてくれ。」 涙と涎と淫液でぐちゃぐちゃになっているであろう、こんな俺の何処が綺麗なの? 「堪らない…詩音、愛してるよ。」 ぐうっ、と中の容量がまた増した。 あっ、だめっ、イっちゃう… 頭の中は真っ白になり、目の前をチカチカと星が飛んでいる。 俺から振り撒かれるフェロモンは益々甘さを濃くし、それに相乗して継の匂いもまた濃くなる。 悲鳴に似た嬌声は、ただ継を煽る道具にしか過ぎず、継を求める指先は空を切り、頼りなくシーツに落ちた。 何かに掴まりたくても、シーツの波に飲まれ頼りなく彷徨う指を、継の大きくて力強い手に絡め取られた。 「俺の大切な番、詩音…愛してる。」 心底愛おしげにささやかれ、口から溢れる嬌声は、もう掠れてその言葉に応える術もない。 一際大きさを増した継の楔は、益々その熱量もスピードも加速して、俺を狂わせる。 愛されている 匂いで、言葉で、態度で 優しく時には激しく打つけられるその感情を 恥ずかしくも、うれしく思い 受け止める 見返りを求めずに無条件に降り注がれる“それら”に、俺も惜しげもなく全てを捧げる 命すら惜しくない 継、俺を選んでくれてありがとう 「くっ、詩音…」 ぐりゅり と先端が内膜を抉り、子宮を突き刺す勢いでめり込んだ。 「あああっ」 声にならぬ声を上げた俺の眼前に、愛おしい伴侶の顔が一杯に広がった。

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