660 / 829

デート♡デート♡デート♡おまけ⑩

噛みつくようなキス。 荒々しい愛撫。 完全に獣と化した継に、俺は甘い声を上げながらも、とんでもないことをしたのでは…と早くも後悔していた。 それでも 愛するひとに、こんなに求められる俺は幸せ者だと、身体中が叫んでいる。 奥まで暴かれ、責め立てられ、何度もイかされて、もう液体は出ないというのに、絶頂感に打ち震えていた。 意識が段々と遠ざかっていく。 気持ち良すぎて何も考えられない。 指先さえも動かせず、重くなる瞼を引き上げることもできずに、俺の名を呼ぶ継の甘い声を聞きながら、夢の中へと落ちていった。 …胸の張りを感じ、ゆっくりと目を開けると… 規則正しく上下する胸に抱きとめられていた。 目を擦りながらそっと顔を上げると 「おはよう、奥さん。身体はどう? ピル飲まなきゃ。何処にあるの?」 「…継…おはようございます…えっと…鞄の中に…」 継は、分かった、と満面の笑みで俺にキスすると、すぐに薬と水を持ってきてくれた。 びきびきと音を立てそうな筋肉痛を感じ、重だるい腰を庇いながら起き上がり飲み込むと、そっと抱きしめられた。 「あぁっ、もう一日こうしていたいな… でも、仁が気になるだろう?」 「…はい。昨日もずっとお義母さん達に預けっぱなしだし、今も胸が張っちゃって…」 「…分かった…なぁ、詩音。」 「はい?」 「時々は…俺の相手もしてくれ。な?」 「…はい。」 甘えるような声音で、俺を抱きしめる腕に力を込めた継に、俺も きゅ と抱きしめ返した。 「ただいまー!」 「お義母さん、右京さん、ありがとうございました!」 「お帰り!仁君、ママ帰ってきたよぉ〜!」 「まぁま、まぁま、まぁま!」 俺に縋り付く小さな手。 頬っぺたを擦り合わせ、仁を抱きしめる俺を継がそっと抱きしめてくれた。 お互いの思いを噛み締め、俺達の甘いデートは終了したのだった。

書籍の購入

ともだちにシェアしよう!