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デート♡デート♡デート♡おまけ⑩
噛みつくようなキス。
荒々しい愛撫。
完全に獣と化した継に、俺は甘い声を上げながらも、とんでもないことをしたのでは…と早くも後悔していた。
それでも
愛するひとに、こんなに求められる俺は幸せ者だと、身体中が叫んでいる。
奥まで暴かれ、責め立てられ、何度もイかされて、もう液体は出ないというのに、絶頂感に打ち震えていた。
意識が段々と遠ざかっていく。
気持ち良すぎて何も考えられない。
指先さえも動かせず、重くなる瞼を引き上げることもできずに、俺の名を呼ぶ継の甘い声を聞きながら、夢の中へと落ちていった。
…胸の張りを感じ、ゆっくりと目を開けると…
規則正しく上下する胸に抱きとめられていた。
目を擦りながらそっと顔を上げると
「おはよう、奥さん。身体はどう?
ピル飲まなきゃ。何処にあるの?」
「…継…おはようございます…えっと…鞄の中に…」
継は、分かった、と満面の笑みで俺にキスすると、すぐに薬と水を持ってきてくれた。
びきびきと音を立てそうな筋肉痛を感じ、重だるい腰を庇いながら起き上がり飲み込むと、そっと抱きしめられた。
「あぁっ、もう一日こうしていたいな…
でも、仁が気になるだろう?」
「…はい。昨日もずっとお義母さん達に預けっぱなしだし、今も胸が張っちゃって…」
「…分かった…なぁ、詩音。」
「はい?」
「時々は…俺の相手もしてくれ。な?」
「…はい。」
甘えるような声音で、俺を抱きしめる腕に力を込めた継に、俺も きゅ と抱きしめ返した。
「ただいまー!」
「お義母さん、右京さん、ありがとうございました!」
「お帰り!仁君、ママ帰ってきたよぉ〜!」
「まぁま、まぁま、まぁま!」
俺に縋り付く小さな手。
頬っぺたを擦り合わせ、仁を抱きしめる俺を継がそっと抱きしめてくれた。
お互いの思いを噛み締め、俺達の甘いデートは終了したのだった。
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