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余韻⑧
思いを込めて見つめると、分かってくれたのか、ニヤリと笑って、スーパーの袋を両手に持ち、キッチンへ行ってしまった。
「どうしよう…お義父さんのご機嫌が…」
詩音君がオロオロしている。
それを見ていた右京君が
「詩音君、大丈夫!
お義母さんに200%愛されてる番の余裕だから、心配いらないよ!
もう、優っ!
お義母さんが潰れちゃう!
ほら、一旦離れろっ!」
べりべりと優君を俺から引き離すと、詩音君も慌てて仁君を引っぺがした。
うわぁーーーーーんっ
ふぎゃぁーーーーーっ
大音量で泣き始めたチビ助達に
「ほらほら、まーちゃん帰ってきたからあっちでちゃんと抱っこするよ!
二人共泣かないの!」
と話し掛け、二人のママさんに「リビングに連れてきてね」と言い残し、パパの後を追った。
「パパ…」
「何だ、もう『パパ』に戻っちまったのか。
どんなに孫がかわいくても、お前にとってのナンバーワンの座は譲らないからな!」
ちゅっ
べろりと唇も舐められ、おでこをコツンとくっ付けられた。
「真澄…愛してるよ。」
「慎也さん…」
抱きしめられ、濃厚なキス…
…そんな俺達を右京君達が見ていたなんて知らずに…
「…詩音君…俺、顔赤い?」
「はい…俺も…ですよね?」
「まーちゃ、ちゅ!」
「まー、まー、うーっ!」
「潤の溺愛は…遺伝だよ、絶対。あ、継君も!
優が年頃になってもラブラブで…」
「俺も…そう思います。
あぁ…鼻が…甘くって…」
「俺も…目がチカチカしてるよ…
お義母さん、頼む…二人きりの時にイチャイチャして…」
「見ようとした訳じゃないんですけど。」
「うん。視界に入っちゃったから仕方がないさ。」
「まぁちゃ、ちゅー!」
「まぁー、うーっ!」
「優、さっきから何を…あっ!お義母さん達のラブラブを見てたのか!?
…少し早いオトナの教育ということで…」
「…はい…そういうことで…」
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