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青天の霹靂④

お義母さんは井上さんに連絡を取るために、あちこち連絡し始めた。 その間に右京さんが和樹君のオムツを替え、ミルクを飲ませていた。 右京さんが、そっと教えてくれる。 「この子…三カ月くらいだよね… 詩音君、継君が浮気するなんて、絶対に考えられないよ。 俺が言うのも変だけど…信じてあげて。 彼の“カラー”は嘘言ってないから。」 俺は黙って頷いた。 うん、分かってるよ、右京さん。 継の匂いも『信じて』って言ってるから。 俺、継を信じてる。 「井上君に連絡取れたよ! 昨夜ど偉い夫婦喧嘩して、奥さん、子供と家出しちゃって捜索願も出して探しまくってるって。 半年程前から修行で、こっちに住んでるんだって。 でも、どうして継なんだろう… それより、奥さんどこに行ったんだろう…」 「まだそんなに遠くに行ってないかもしれないな。 でも、探すにしても俺達顔を知らないぞ?」 「俺なら分かると思う。パパ、手伝って!」 「よし。すぐ着替えてくるから待っててくれ。」 「潤、俺も分かると思う。優と和樹君をお願い!」 「一人で大丈夫か?」 「任せてよ! 継君、詩音君、チビ助達をお願いね!」 「お役に立てなくてごめんなさい… 俺、何もできない…」 「留守番も子守も立派な“お役”だよ! じゃあ、行ってきます!」 右京さんはお義母さんと打ち合わせをすると、携帯と財布を掴んで走って出て行った。 「かーちゃん、お待たせ。さ、行くぞ。」 「何かあったら電話して!行ってきます!」 お義父さん達もバタバタと出て行った。 残された俺達は無言で…子供達の相手をしていた。 いつもは饒舌なお義兄さんは、ひと言も発しない。何か言いたそうだが、俺達の様子に声を掛けるのを躊躇っているようだった。

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