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ポジティブ⑥
お義父さんも帰ってきていて、俺はみんなを待たせてしまったことを詫びた。
「いいんだ、いいんだ。丁度今帰ってきたところだし。
さ、揚げ立てをいただこうじゃないか。」
テーブルの上には、これでもか!というくらいの唐揚げの山。
「凄い…」
目を見張って思わず呟くと、右京さんがニコニコしながらご飯と味噌汁をよそってくれた。
「こっちが塩唐揚げ。これはニンニクが効いたスタミナ揚げ。これは甘辛味。
ソースも色々あるんだよ!
継君も詩音君も沢山食べてね!」
我慢できなくなったのか、継がゴクリと喉を鳴らした。
「はーい!みんな揃ったからー!
いっせーの、いただきまーーす!!!」
お義母さんの音頭で賑やかな食事が始まった。
行き交う箸と『美味しい!』の声があちこちから上がる。
チビ助達も始めのうちこそ自分でフォークを使っていたが、間に合わなくなって手掴みだ。
お義母さんお得意のポテサラも、見る間に空になっていく。
ワイワイガヤガヤ大騒ぎだ。
話は優君の保育園のことへ…
「なぁ、右京。保育園はどこに決めたんだ?
うちから近いの?」
「あのね、お店に近い所。
ギリギリまで優と一緒だし、終わったらすぐに迎えに行けるから。
『すずらん保育園』って言うんだ。
先生達もとっても明るくって、雰囲気もとってもいいんだ!」
「…すずらん保育園?」
「潤、知ってるの?」
「知ってるも何も…俺の悪友が経営してる…」
「えっ!?そうなの?」
「あー、角島君でしょ?
高校の時の同級生でね、よくうちにも遊びに来てたよ。懐かしいなぁ。
じゃあ、お父さんの跡を継いで理事長さんになったのか。」
嬉々として右京さんに説明するお義母さんとは対照的に、頭を抱えてるお義兄さん。
何かマズいことでも!?
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