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愛し合う夜side:詩音⑨

今にも飛び出しそうな心臓は、物凄い勢いで跳ね続ける。 このまま息が止まるんじゃないかと怖くなり、知らず知らずふるふると身体が震えてくる。 「詩音…」 優しい声音と共にバスローブを背中に掛けられ抱きしめられる。 背中を優しく撫でられるうちに次第に震えは収まり、呼吸も落ち着いてきた。 はまだ俺の中にいた。 俺が落ち着いたと見ると、満足したらしい継は俺の腰を支えながらゆっくりと出て行こうとする。 嫌だ、待ってと請い願う間もなく、ごぷっ、と大きな音がして熱い塊が中から抜け出ていった。 愛し合った名残の体液が、空洞になった筒を通り、太腿を流れ落ちていく。 狂おしい程の喪失感に、思わず「あっ…」と小さな声をあげた。 継はその様子を満足気に見つめ、そっとティッシュで拭ってくれた。 そして、未だヒクつく後孔の縁を指でなぞりながら耳元で甘くささやいた。 「ココ、綺麗にしてやるから…バスルームに行こうか…」 今からまた、バスルームでしようとすることを悟り頬を染め膝の上に座ったまま、意地悪く微笑む番を見つめる。 両腕を継の首にしっかりと絡み付け、負けじと耳元でささやいた。 「…お好きなように…」 ぐっ、と継の喉が鳴った。 「しっかり掴まってろ。」 継は俺の両足を自分の腰に絡ませ抱き上げると、軽々と歩き出した。 一歩ずつ進む度に、二人のお腹で挟まれた継と俺のものが微妙な角度で擦れ合う。 それが気持ち良くて、俺はふるふる震えながらも腰を密着させ、落ちないように腕に力を込め抱きついていた。 シャワーブースの下にそっと下された。 移動する僅かの間に復活したのか、継自身がまた大きさを増していた。 いつの間に持ってきていたのか、継はローションを手に取ると、俺を抱き寄せキスしながら後孔に塗り籠め始めた。

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