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芽生え②

その後帰宅した右京さんにも伝えた。 右京さんは俺に抱き付いて、本当に喜んでくれた。 「ホントだ…全然気付かなかったよ。 でも、今は分かる。キラキラしてるよ、ね、お義母さん! 病院は?明日行くの? 丁度いいや。明日は俺お休みなんだ! じゃあ、優も保育園お休みさせて、俺が仁君みてるから、お義母さんと行っておいでよ。 お義母さん、詩音君お願い!」 「ありがとうございます。助かります。 俺もさっき匂いで気付いて…」 「右京君、ありがとう。仁君頼むね。」 素直に喜んでくれる右京さんの様子にホッとした。 純粋に喜んでくれてる匂いがする。 正直、右京さんには報告しにくかった。 まめちゃんのことがあったから… お義母さんにそれを伝えたら一蹴された。 『そんな!遠慮することないし、される方が辛いよ。 右京君だって、そんなのは嫌だと思うよ。 詩音君はいつも通りの詩音君でいいんだから。 ちゃんと詩音君から伝えてあげて!』 その通りだった。 自分の口から伝えることができて良かった。 あ、そうだ。 「あの…継にはまだ内緒で…ハッキリしてからでないと、ヌカ喜びさせちゃうから…」 「そうだね。勿論お義父さんや潤にもナイショで。 あーっ、楽しみだな。 仁君、お兄ちゃんになるのかぁ…これまた詩音君争奪戦が始まるぞ。」 ふにょふにょと笑う右京さんには、全くダークな匂いがしない。 「俺もなるべくお家のことするように努力するから、詩音君は無理しちゃダメだよ。 つわりとか酷かったら遠慮なく言って!」 お義母さんも、ふにょふにょと笑って聞いていたが 「詩音君もそうだけど、右京君も無理しちゃダメだよ。 頑張りすぎると義務的になって辛くなるから。 二人とも程々にね。」 「「はーい!」」 右京さんと顔を見合わせてぺろりと舌を出してくすりと笑った。

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