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出会い④
ふうっと大きなため息を吐いた彼は
「詩音…君は自分の会社の社長の顔も知らないのか?
まぁ、仕方ないか…俺の就任式に君は休暇で休んでいたからな…
社内のあちこちから俺を誘うΩの匂いがしていたんだ。こんな微量でも強烈な匂いに誘われるなんて俺もオカシイって不思議だった…αやβの社員からもその匂いが…毎日、君の側にいたら匂いも移るもんなんだな。
こんな官能的な匂いにアイツらあんなに近くにいても無反応だなんて…
それからずっとΩの社員を一人ずつ確認していったんだ…頼みの香川先生は出張で不在で…そして探し出して目星を付けたお前は、営業課に行っても接客や外出中、退社時間には俺は仕事中ですれ違ったままで…やっと今日、君に会えた。
詩音…君は俺の運命の番なんだ。
だから抑制剤も全く効かない。
あぁ…愛おしい俺の…俺だけの番…」
俺の頬を撫でながら、片手で俺のスーツのボタンを外していく、布越しのその手がもう熱い。
じっと情欲に駆られた瞳で見つめられ、心臓が飛び出しそうな程に跳ねている。
居たたまれなくて
「あ…でも…俺は男で…何の取り柄もないただの」
言いかけた唇を塞がれた。
抵抗する気さえ削がれ、逆に求めようとしている。
剥かれるように着ているものを次々と脱がされ、一糸纏わぬ姿を初めて会う男に曝け出していた。
前も後ろもぐっしょりと濡れそぼり、後孔に至ってはヒクヒクと誘うようにヒクつき、そこからは更に濃い芳花の香りが溢れ出していた。
挿れて欲しい
その熱い塊で俺のココに
早く突き刺して
言葉にならない獣のような感情に支配され、淫らに堕ちた身体は、毛穴という毛穴から番を誘うフェロモンの甘く芳しい香りが噴き出して止まらない。
シャツのボタンが弾け飛ぶのも構わず、裸体を晒した俺の番は…
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