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出会い:side 継④

車庫入れをする時間も惜しみながら、再び詩音を抱きかかえるとエレベーターに飛び込む。 上昇していく時間がもどかしい。 詩音は俺の襟元をぎゅっと握りしめ震えている。 やっと辿り着いた玄関のドアを詩音を庇いながら体当たりで開け、ダンダンと靴のまま部屋を突っ切り、寝室のドアを足で蹴り上げ、詩音をそっとベッドへ下ろしてやった。 「…あなたは誰? 俺を…どうするつもりなんですか?」 身体を震わせて詩音が弱々しく声を出した。 俺はスーツの上着を脱ぎ捨て、片手でネクタイを緩めながら詩音に切々と『お前は俺だけの番だ』と告げた。 詩音からの匂いに釣られて、むわぁっと俺からも詩音を誘う匂いが立ち込める。 こんなの…初めてだ。 心臓は今にも飛び出しそうにバクバクと跳ね、身体の真ん中は熱が集中し脈打ち、もうスラックスを突き破りそうに張り詰めていた。 瞳を潤ませて俺を見つめる詩音の頬を優しく撫でながら、もう片方の手で詩音のスーツを脱がせていく。シャツ越しの肌が…熱い。 「あ…でも…俺は男で…何の取り柄もないただの」 言いかけた唇を奪うように塞ぐ。 柔らかなその唇を食み、少し空いた隙間から舌をねじ込むと、戸惑いながらも吸い付いてきた。 何もかもが甘ったるい。 深い深いキスをしながら、詩音の服を剥ぎ取るように脱がせ、一糸纏わぬ姿にした。

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