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新婚さんってナニするの?⑦
詩音は丁度、身支度を終えたところだった。
俺も慌ててバスローブを羽織り髪を乾かすと、潤んだ目で俺を見つめる詩音を抱き上げた。
そのまま寝室へ運ぶと、ベッドに座らせ口移しで水を飲ませた。
「んっ?んむっ、んっ」
突然の行為に、ほとんど飲みきれずに溢れた水が喉を伝い落ち、パジャマにぴったりと張り付いて胸の突起が薄っすらと浮き上がった。
いやらしい…煽情的な詩音の姿。
俺はすぐさま布越しに吸い付いた。
「あっ」
びくっと背中を反らせた詩音の身体から、花のような艶やかなフェロモンが散った。
触っていない反対側の粒に触れると、既にこりこりに固くなっていて、詩音はそれだけでその身をくねらせる。
一枚の布を隔てたまま、しばらくその魅惑の粒を思う存分弄くり回す。
「あっ…あ…けいっ…やめて…イっちゃう…」
直接触れるのとは違う、もどかしい快感を拾うように、詩音の口から甘く芳しい吐息が漏れる。
そろそろいいか…
俺はバスローブをワザとゆっくり脱ぎ、それを右手に持ち替えてぽとりと下へ落とした。
そして詩音にのし掛かり、またゆっくりとボタンを外して上半身をはだけさせると、すっと胸を一撫でして身体を反転させると頸に喰い付いた。
「んっっ」
番の証拠の場所を改めて感じたくて、傷跡を付けた同じところへ、まるで捕食をする肉食獣のように歯を立てる。
じわりと鉄の味が口に広がった。
舌先でぺろぺろと舐めとり、悶え震える詩音を抱きしめた。
「もう、何があっても離さないよ…俺の詩音。
お前も…何があろうと決して俺から離れるな。」
完全に息の上がった詩音から、熟した果実のような甘い匂いが湧き立ってくる。
詩音を横たえ、ゆっくりと仰向けに戻して見つめ合う。
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