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第4話 ※

「あっ・・・・・・先輩っ、俺っ、やだ・・・っ」 「俺はいいんだよ、別に。志津がこうなるはめになるだけなんだから」 「だからって・・・・・・、っあ・・・・・・はんっ」 「声、小さくしないと気付かれるよ」 室内に漏れ溢れる甘い声。志津は慌てて自分の手で口に蓋をした。 机に寄りかかる総司の膝の上に腰を当て後ろから抱き支えられ、熱くなった自身を直に握られている。 喧嘩はしないと約束をしてそうそう、登校中に他校生から絡まれた。人気も少ない路地裏で揉めていた所を偶然と言っていい程に総司に見られて、そのままお昼ご飯を一緒に食べた校舎等の空き教室へと連れて行かれたのだ。 勿論、行かないと抵抗はした。しかし、「手を繋いででも行くよ」、と半ば脅されつつ来る羽目に。 この人なら本当にやり兼ねないと、志津は学習をした。 室内のカーテンは閉められていて、薄暗い。日差しがカーテンから漏れて差し込む明るさしかなかった。 怪我はなかったが、一週間も経たない内に約束を破るのは早すぎるだろうと、治り掛けの傷にキスをされる刑を受ける。 「見ていたなら分かるだろ!正当防衛だから!」 「でも、その後勢いづいて相手に殴りかかっていたでしょ?」 「うっ・・・・・・、それは、その。だからって、朝からこんな・・・・・・、んっ」 「勃ったまま教室に行かせられないよ」 志津の顔はぼっ、と赤くなる。素肌から傷に口付けをされて反応してしまったのだ。それを総司が見逃す訳もない。 「志津のもう、破裂しそうだよ」 耳元で囁かれる声と上下に擦られて自身から鳴るくちゅくちゅとした音が頭の中で興奮させる。 「あっ、やめ、あっ・・・・・・出・・・る、んっ」 「いいよ、イッて、志津」 「あっ・・・・・・!」 ドクン、と波を打ち白い液体が放出された。志津の体はその場でくたってしまう。 (これで二度もイカされてしまった。しかも学校で・・・・・・。) 志津は徐々に冷静さを取り戻し、この状況に落ち込む。喧嘩は強いほうだし、簡単に跳ね除けるだろうと思っていたが、総司にはどうしても力だけでは勝てなかった。 「良くできました」 総司は微笑み、ぽんぽん、と頭を撫でられた。 この大きな手で頭を撫でられるのは嫌ではない、と志津は口元を緩めてしまう。 「こんなことして、・・・・・・楽しいの?」 いそいそと服を着ながら訊く。総司の中には抵抗と言うものはないのだろうか。 「楽しみたくてやっていると言うより、調教?志津、俺の言う事聞いてくれないし」 「ちょ、調教って・・・・・・」 その言葉に顔が引きつった。確かに、総司の強引な部分に毒されようとしているかもしれない。 このままこの関係を続けていていいのだろうか。 不安もまた大きくなっていた。

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