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第13話
「ミツ!ヤるぞ!」
「あ、来たの?」
「あぁ。たっぷり相手してもらうからな。」
「うん。あの…優しくしてね?」
ヤマネさんの目がぎらりと光る。あ、しまった煽ってしまった…。一昨日からそろそろだと聞いていたので心の準備はできている。
夕飯は後で運んでもらう事になりました。(笑)
「さー、風呂だ風呂!」
「先にお風呂入らせてくれるの?良かったぁ。」
僕の場合、他の人の匂いが付いてるからまず洗いたいんだって。自分は適当で僕はしっかり洗われる。自分の匂いは薄めなくていいとかなんとか。
「匂い落ちたか?」
まだ乾いてもいない僕の首筋に顔を埋めてくんくん匂いを嗅ぎ始めた。
「くふっ…あん…まだ拭いてない…」
「そんなもん舐めとってやる。」
毛づくろい(笑)
頭にいくつもキスをして、耳の後ろをぺろぺろ舐めて耳たぶを甘噛みされて耳の穴を舐められると、ぞくぞく、うっとりしちゃう。立ったまま後ろから抱きすくめられ、耳を舐められたりしゃぶられたり、わざと水音を聞かされたりして腰が砕ける。
腰に当たるヤマネさんの象徴も熱く存在を主張しているから期待しちゃうんだよー!
「ミツ…優しくしたいから、1度抜いてくれないか?」
珍しいヤマネさんのおねだり!!
普段いかに僕を啼かせるかに全力を注ぐヤマネさんが、少し不安げにお願いしてくれるなんて…
「がんばる!」
二つ返事で了承して、洗い場にマットを敷き、長い脚を投げ出して座るヤマネさんの前に正座する。
お風呂が広く作ってあるのはこのためらしい。
期待で目を輝かせるヤマネさんにそろりと近づき、膝上あたりから手を滑らせて鼠蹊部を優しく撫でてみる。すでに完勃ちのそこは早く触れと怒っているみたい。支えるように両手を添えて、ちろちろと先端に舌を這わせた。
それだけでじわりと溢れ始める先走りは…甘い香りが混じっている気がする。味もしょっぱいだけじゃなくてほんのり甘くて…美味しい。何でだろう?
不思議に思いながらもっと味わいたくて一生懸命頬張って舌を動かし、袋もふにふにと揉んでいたら、双球がぐぐっと持ち上がって、口内に白濁が迸った。やっぱり少し甘い。
「ありがとうな。」
「ん…なんか…美味しかった…」
ぼんやりとしながら呟いた僕の言葉に満足そうにふふっと笑って、抱っこしてベッドに運んでくれた。
「じゃぁ、まずはマーキングな。」
マーキング…?
ワイルドににやりと笑ってくったりとする僕に跨って象徴を扱き出した。めちゃくちゃ色っぽくてドキドキしちゃって更にさっきの良い匂いまでしてきて体が熱い…おかしくなりそう。
「くっ…」
小さく喘ぐと、迸る熱い飛沫が僕の胸から顔にかかる。ただそれだけで身体のどこも触られていないのに僕は射精していた。こんなことってあるの???
「なんで?何にもしてないのにヤマネさんのエッチな姿見てるだけで感じちゃうなんて…イっちゃうなんて…」
狼狽えながらも操られるように顔についた精液を指で掬って舐めると、いつもの青臭さと苦味の他に甘みのようなものを感じて、不思議だけどさっき飲んだのと同じ味がして美味しかった。
「そんな物舐めるほどお腹空いてるならこっち食べてからにしたら?」
「メシ置いたらさっさと出て行け!」
しっぽを膨らませて威嚇するヤマネさんにはいはい、と適当な返事をしてメルさんが出て行く。別にお腹が空いて舐めてた訳じゃないよー!
「…腹減ったか?」
「まだ全然。それより何でコレ、いつもと味が違うの?」
「俺の発情に合わせて相手も発情させられるように誘う匂いが出る、らしいから…それかもな。」
「それで…こんなに敏感になってるの…?」
イったばかりなだけでなく、胸の先は固くしこり、身体は熱くて空気の揺れからも刺激を受け取ってしまう。そして蕾は勝手に綻び、奥がむずむずして欲しくて堪らなくなっている。
「飯は後で良いな?こっちの方がもっと欲しがってるもんな。」
「あっ!…そ…そこ…もう…」
「分かってる。」
指を入れられると奥へ奥へと誘導するけど、2本では質量が足りなくて。3本に増やされてもやっぱり足りない。
「気持良いのに足りないよぅ…早くぅ…」
甘えた声を出せばようやく赤黒く充血した先端を押し当ててくれた。
早く中へ、奥を暴いて。
ゆっくりゆっくり押し入って来るそれはとても充足感があって、肉体的な快楽ではなく、精神的な満足をもたらした。1番太い所を飲み込み、良い所を押しつぶしながら奥を目指し、到達した狭い入り口をこじ開けて更に奥へと進んだ。
「ーーーーーーーーーーーーーっ!!!」
弾ける快感と至上の幸福。
その後はまた意識を飛ばしてしまって気持良かった事しか覚えていない。
ヤマネさんの発情期は一昼夜で終わり、一晩ぐっすり寝て回復したヤマネさんは翌日元気に仕事に出かけた。
「大丈夫?」
メルさんに口移しで水を飲ませてもらってほっと一息つく僕。
「んーと…動けないのに身体の奥に気持良いが残ってるような…満足感かな?」
「…今すぐ襲ってしまいたい…」
「何で!?」
メルさんのツボがよく分からない。
それはともかく、タチバナさんとキアヌさんの発情期までの間にパーティーが入った。注文してあった服を仕上げてもらって礼儀作法を教わり、パーティーの注意事項を教わる。
1、知らない人に付いて行かない。
2、ヒノワさんかメルさんの側を離れない。
3、獣人の耳やしっぽを触らない。
4、人前で服を脱がない。
5、人の服を脱がさない。
当たり前過ぎ!!
それと服はドレスだったよ。
男の人しかいないので服にも性差別はなく、バリエーションの1つって感じ。僕が小さいからボリュームを出した結果らしい。頭には鳥の羽根で作ったヘッドドレスとか言うヤツを付けて、袖も肩から肘の上までが大きく膨らんだパフスリーブ。スカートは透ける素材が何枚も重ねられて膝下だけがうっすらと透けている。舞台衣装ばりの派手さだよ。
…ハイヒール…あるんだ…
ハイヒールで歩く練習も追加されました。
今回のパーティーは隣町。
たくさんの着飾った人達に笑顔で挨拶していたら声をかけられた。
「ミッツ!」
「ユキ!」
パーティー会場内にはご隠居さんとゴリラさんが来てた。
あ、ゴリラさんお店は辞めたので「ミッツ」でお願いします。…別に良いんだけど。
「ミッツ、身体は大丈夫か?無理させられてないか?」
「とっても大事にしてもらってますよ。」
「抑制剤を飲んでいる。大丈夫だ。」
「いやあれは『食べてる』が正しいでしょう。」
何の事かと思ったらヒノワさんは発情を弱める薬を飲んでいたらしいんだけど、ソフトボールサイズだったんだって。普通のクマ獣人なら不能になる量らしいんだけど、セイウチの血の入ったヒノワさんはそれぐらい飲まないと僕の身が持たないって…
…弱めてアレ?
アリガトウゴザイマス。
「そうか、ユ…ミッツを射止めたのは君たちか。私ではなかったのが残念だよ。」
「ゴリラさんはモテそうだから大丈夫でしょう?でも今日はパートナーは?」
「決まった相手はまだ居ないから今日は1人だ。」
独身を楽しんでいるのかな?
しばらくお話ししてからそれぞれ関係者に挨拶をするため散らばった。
「お腹空いた!」
だいたい挨拶が終わったようなのでご飯を食べたいと言ってみた。
ヒノワさんのオカンモード発動!
席を見つけて色々な食べ物を盛りつけて運んできてくれて、お腹いっぱい食べられた。
パーティーって美味しいね!!
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