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第14話

いちゃらぶエッチEXバージョンのタチバナさんも一昼夜で終わり、それから2週間ほどしてキアヌさんの発情期が来た。 「ミツ、いっぱいエッチしようね?」 ふんわり優しい癒し系のキアヌさんがものすごく妖艶に見える。甘い香りも他の人よりはっきり分かるし、発情フェロモンが多いのかも? ねっとり濃厚なキスに始まり、前から後ろから上から下からじっくりたっぷり愛を注がれた。 もうお腹いっぱいだよぅ…。 何度もそう思ったのにお尻ににペニスがちょんちょんとノックしただけで中がきゅーんとしてもう1回、もう1回ってねだってしまう不思議。 時間の感覚もないけど、2日2晩だったらしい。 せっかくでろでろに愛されてるのにちゃんと覚えていられないのは申し訳ないなぁ。 1ヶ月くらい経った頃、何だか朝になると気持が悪くて食欲がない。だるい。精神が不安定。自分を持て余していたらお医者さんを呼ばれた。 「おめでとうございます。」 「え?」 「妊娠しています。心当たりがあるでしょう?」 「あいつ!!」 心当たりはない事もないけど、全員が1周するまでは避妊するって言ってたよね?注意事項を伝えてお医者さんが帰り、みんなが仕事から帰って来たところで報告した。 「妊娠しました。」 「やったぁ!!」 「おいっ!!」 僕の言葉に喜ぶキアヌさん、怒るメルさん、言葉を失うみんな。 「1周してからじゃなかったの?」 「そうだよ。ぼくが最後だったから1周はした訳だし、約束は破ってないよね?」 「そう言う事か!!」 「別に誰が1番でも良いでしょ?それに必ず妊娠するとは限らないんだし。」 腹黒タヌキ降臨!? 「ミツはイヤだった?希望の順番とかあった?」 まだ何も分からないし、順番なんて考えてなかった。どんな大きさで産まれて来るのか、人間サイズだと無理だと思うけど、タヌキとかなら赤ちゃんは小さいよね?それなら大丈夫かなぁ??? 「心の準備ができてないんだもん。僕の居た世界では僕は子供を産む方じゃなくて産んでもらう方だったし、出産がどれだけ大変かって聞いてるからとても怖い…」 「ミツの世界だとそんなに大変なの?」 「鼻からリンゴを出す、って言われてるよ。」 何人かが鼻を押さえた。 「リンゴはヒノワのより太さがあるもんね。それは大変だ。」 「いや、それは例えで本当の赤ちゃんはこれくらいだよ。」 手でだいたいの大きさを教えると全員がお尻を押さえた。(笑) 「よくそんな大きな赤ちゃん産めるね。裂けないの?」 「少し裂けるって聞いたよ。お尻じゃなくて赤ちゃん専用の出口だけどね。」 「…こっちでは大きくてもヒノワのペニスの3分の2くらいかな?」 「タヌキの赤ちゃんはもっと小さいから怖くないよ!」 「…ほんとう?」 全員が一斉に力強く頷いた。 それからは忙しかった。 タヌキの子なら2〜3ヶ月で産まれるそうでその前に結婚式を挙げると言われ、全員の婚礼衣装を用意して式場を押さえて招待状を出してそれぞれの家族に挨拶をして。 ついでにヒノワさんの弟さんの生後1週間の赤ちゃんを見せてもらってメロメロになったり安心したり。 クマの赤ちゃんてちっちゃいの! 小さく産んで大きく育てる、ってどこで聞いたんだっけ? あっと言う間の2ヶ月で挙式。 胸の開いたドレスで誓いのキスマークを付けられ、みんなにもキスマークを贈り婚姻成立!昔は歯型をつけ合ってたらしいけど。 そしてなんと! 式の終わり頃に陣痛が来て家族や親戚一同にいきなりお披露目できちゃいました。 10cmしかなくて髪の毛も全然生えてなくて目も開いてないからどっちに似てるのかも分からない。 それにしてもちっちゃい! 世界一可愛い〜〜〜〜〜〜!! ちゃんとおっぱい出るんだよー! 吸い付く力が強くてぶら下がるんだよー(笑)。でも口が小さくて僕の乳首でもいっぱいいっぱいになってる。おむつは出来ないから身体ごとハンカチに包む感じでうんちをしたらぬるま湯で洗います。 名前は「ミツ」と「キアヌ」から取って「ツキ」に決定。 授乳が1時間置きと聞いて大変!って思ってたら僕はリラックスチェアで寝たまんま、授乳ベストを着ているだけ。赤ちゃんはベストのポケットの中で横を向けばおっぱいが飲める状態。3時間もすると飲んでない方のおっぱいが張って来て目が覚めるので反対のポケットに入れてまた寝る。お尻洗いはメルさんとキアヌさんがやってくれた。 子供のお世話の全てを雄がする動物がいたなー… 1ヶ月もするとずりずり動き始めた。 サイズは15cmくらいになった。ハムスターにしか見えない…。髪が生えて来て黒髪だと分かった。目はキアヌさんと同じ明るい茶色。 2ヶ月、20cmくらいに成長して動きが活発になり、トイレを自分で決めてするようになる。おむつ要らないんだ…。自分で決めた場所に古布をしいてあげるとそこでする。僕が少し離れるときゅーきゅー鳴いて探す。めちゃくちゃ可愛い。 3ヶ月。 赤ちゃんらしいむっちりとした体つきでつかまり立ちを始めた。まだぽぽちゃんより小さい。立ち上がってよろけてひっくり返って泣く。目が離せない! …と言ったら放っとけってみんなが口を揃える。勝手に育つもんだって… あ、ベビー服を着せるのはこの頃から。 まるでお人形の服だよ!めっちゃ可愛いよ!!さすがに4cmの靴はないよ! 4ヶ月。 30cm、800gくらい。少しスリムになってきた。そろそろ成長速度を落としても良いんじゃないかな?成長が速すぎて寂しいよ。 …一生懸命吸い付くの、すごく可愛かったのに…おっぱいも出なくなって離乳食になってしまった。 5ヶ月、35cm、1.2kg! 赤ちゃん返りして甘えまくる。 程よい小ささで抱っこしやすい。 みんながヤキモチを妬いて夜の添い寝がキアヌさんとメルさんの担当になった。寝かしつけまでは僕がやって、寝たら預ける感じ。大抵朝まで眠る。 6ヶ月。40cm、1.8kg。 赤ちゃん扱いを嫌がるようになる。 第一次反抗期!? 食事も大人と同じになってちょこまかちょこまか動き回る。変なところに入り込んで心配させる。獣人なら匂いで辿れるんだけど、僕は見えてないと不安で仕方がない。 …見つけてもらって喜んでるのは可愛いんだけどね。 7ヶ月。45cm、2.4kg。 もう歩けるし走るし跳ねるし飛ぶ…じゃなくて飛び降りる。僕が心配しておたおたするのが楽しいみたい。心配のあまり泣いてしまったら、びっくりして一緒に泣き出した。初めて「ママ」って言ってくれた。「みゃ、みゃ!」って聞こえたけど僕に向かって何度も言うから「ママ」で合ってるはず!! そしてまたヒノワさんの発情期がやって来た。 今年は2日2晩でツキが泣き止まなくなって、ヒノワさんオカンモード発動。もふもふの胸毛に抱き寄せて優しくなでなでして寝かしつけちゃった。その後はツキを起こさないように気を使いながらのスローセックス。 なにこれ? スローセックスってヤバい! めちゃくちゃ気持良いけどちゃんとリードしてもらえないと無理そう。 もう1かい…おねがい………

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