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第8話

「ユキ…大丈夫なのか?」 「メルさん、僕がんばります!応援して下さいね。」 メルさん達は心配してくれるけどニャンさんをもふる事への欲望が止まらない! 「では始めます!双方、プールの縁に立って…レディファイッ!!」 つるーん! 深さ10cm程度のプールが転んでも痛くないようにマットの上に設置されている。幅2m長さ3.5mくらい?そこに透明でヌルヌルのローションが入っていてめちゃくちゃ滑る。 そして2人してプールに足を踏み入れた途端に滑った。立てない…。 「あら…プール大き過ぎたかしら?」 「大き過ぎだし、ローションも滑り過ぎよ!!」 それぞれその場でジタバタするばかり。 それでも少しすると縁につま先が触ったので端に近づいて縁を蹴ると、プールを滑ってニャンさんにたどり着いた。 「にゃっ!?」 「捕まえた!」 つるーん! 掴んだ手が滑って外れる。 「私だって!!」 つるるーん!! 通り過ぎそうになった僕の脚を掴もうとしたニャンさんだけど、やっぱり滑った。何にも出来ないでジタバタする僕達を見て笑いが堪えきれないお客さん達。 「えいっ!」 ごちん! 「「いったーい!」」 ニャンさんが縁を蹴ってこちらに滑って来たと思ったら、頭と頭がごっつんこ。 何がしたいんだっけ? するべき事を忘れそうになったけど、そうだ!服を脱がすんだった。やっと服に手が届いて上衣の裾を掴む事ができたので引き寄せる。 「えい!!」 気合いを入れて前をはだけるように引っ張ったけど…何故か前合わせが開かない。 「おーほほほ!こんな事もあろうかと縫っておいたのよー!!」 「ずるーい!!」 「うるさいわね!お客さんはアンタのいやらしい姿を楽しみにしてるの!だから私は脱がなくて良いの!」 なにその理屈!? いつも自分がNo.1て言ってるのに、今日に限ってそんな事言う? 「ユキのもニャンのも見たいぞー!」 「「ユキのは見せたくない!!」」 「ニャンのイキ顔公開しろー!」 とんでもない事言われてニャンさんが怒っている。でも、服脱がせられないならイタズラしちゃおっかなー? 滑ってしまって四つん這いにもなれず、絡まり合ってジタバタするしかない僕たち。 「にゃぁぁぁぁん!」 手を伸ばし、喉を撫でるとニャンさんが甘い声で啼く。猫だし、顎の下が気持ちいいのかも! 首を撫でながら脚を絡めて動かせばニャンさんのエロボイスが響く。 滑るけど持ちやすいから、しっぽの付け根を握っちゃうのは仕方ないよね!! …せっかくの毛並みがぬるぬるでもふもふしないのは残念だけど。 「ニャンさん、可愛い〜!!」 「ぎにゃーーーー!!」 背中をつーっと逆撫ですると良い反応が!楽しい。 「この!」 「んきゃっ!!」 面白がって背中を撫で回していたら上衣の合わせを引っ張られて片方の肩が露わになる。脱がされたら負けるんだった! 思い出してニャンさんの襟を引っ張ろうとしたらするりと躱され、背後に回り込まれてとんでもないところを掴まれる。 ショートパンツと下着の股のところをひとまとめに掴まれた。小さい頃にパンツをお尻に挟んで「ふんどし」って遊んだあの状態に近い。 いい歳してあの状態は恥ずかし過ぎる。あと一緒にペニスまで摑まれなくて良かった。絶対痛い!! ジタバタしても意外と力の強いニャンさんの手は外れない。 伸縮性のない生地だからお尻は出ない、んだけどかなり際どい見た目になってない!? 「おい!あれを止めさせろ!」 「殺されたいのか?」 「許さない…」 「タッツィーネ!」 ヤマネさんたちとご隠居さんが威嚇してる、って事はあられもない姿になっていると言う事… 「ニャンちゃん、お客様が不快になる行為と…」 「はにゃぁぁぁぁん…」 タッツィーネさんの説明が終わる前に僕の手がニャンさんの脇の下に滑り込んだ。 え? ここくすぐったいんじゃなくて感じるの? 身を捩って逃れようとしても僕のパンツを掴んだままでは無理だよ〜!弱点攻撃とばかりに執拗にそのあたりを撫で回した。 少し力が抜けたところで暴れると、ようやく手が離れた。うつ伏せになったところに覆いかぶさって脇の下を攻める。 「はぁんっ!うにゃっ…んふぅ!!」 ニャンさんはもう完全に蕩けてる。 そうだ、服を脱がせるんだった! 前合わせが縫ってあるので背後に襟を引っ張ると羽交い締めみたいな感じになる。わぁ、色っぽ〜い♡ 「ニャンさん負けを認める?」 ぷいっとそっぽを向いて抵抗の意思を示したので、むき出しになった脇の下に手を突っ込んで出し入れしてあげた。さらに無抵抗の脇腹や鼠蹊部もさわさわこすこす撫で回すと、とうとう身体を強張らせて一際高く甘い声で啼いた。 「んっはぁぁぁ〜〜〜ん!!」 「…えーっと… ユキちゃんの勝ち。」 え?脱がせてないよ? …達して戦意喪失したから、らしい。焦点の合わないウルウルの瞳、だらしなく開いた口、しどけなく横たわる姿…。 お客さんから歓声が上がり、キャットファイトは僕の勝利で幕を閉じた。 ローションを落してスッキリしてお店に戻ると、早くもニャンさんへのラクガキが始まっていた。 「んにゃーーーーっ!!」 キャミソールではなくてチューブトップでショートパンツ姿。 露出した肌に筆で書いていく。 おへそに渦巻き、脇腹に波線、鎖骨や腕の付け根の黒丸はくすぐってできた感じ。 そして顔は真っ黒で落書きではなく、塗りつぶし? 結局、露出した部分が完全に塗りつぶされて罰ゲームは終了した。丸一日落ちない、って本当かな? 「ええ、あの染料は1日経つと自然に消えるんだけど、それまではいくら洗っても落ちないのよ。」 不思議。 「そうだ、ニャンさん僕のお願い聞いてくれるんですよね?」 「はぁ…はぁ…い、いいわよ、もうなんだって…」 疲れ切ってヤケになっているニャンさんに手をわきわきさせながら近づいて言った。 「耳としっぽ、触らせて下さい!」 「えっ!?今?」 「はい!」 がばっと覆いかぶさって猫耳をハムハムしながらしっぽをすりすり、根元をくりくり。 「はぁんっ、やぁ…あっ、あっ、あっ、そ…ああん!」 猫ってしっぽの付け根をとんとんするとお尻が上がるよね。獣人も同じだった! おねだりするように腰をくねらせ、甘く喘ぐニャンさんに興奮して、ついうっかりチューブトップに手を入れて乳首を摘んでしまった。 「きゃぁぁぁぁん!!」 ビクンビクンと身を震わせるニャンさん…ご、ごめんなさい!やり過ぎました! 「「「「「ミツ、帰ろう。」」」」」 ヤマネさんたちが口を揃えた。 あ、みんな限界って顔してる。 「えーっとえーっと…ニャンさんごめんなさい!皆さまありがとうございました!さ、さようなら〜!」 挨拶もそこそこに運び出される僕。 後で発情したニャンさんの噂が聞こえてきたけど…、やっぱり僕のせい? あれは…反省してます!! で、家に連れ帰られた僕は新商品だったキャットファイトのローションでぬるぬるにされて5人がかりで可愛がられてまる2日、ベッドから離れられなくなりました。

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