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8ノンケも目覚めるド天然

「本当ごめんって! ごめんなさいいいっ! 許して! 頼むから許してえええっ!」  その強面な顔が恐怖に歪む様は見ていて楽しかったが、ふとこの場に館野がいたことを思い出す。  ーー永島だけならともかく、館野の前でこんなに好き勝手やって、俺の印象は最悪じゃないだろうか。  館野は加賀美が「手を出してはいけない奴」に挙げていたうちの一人だ。悪い印象は極力避けたい。  ……さて、ここからどう取り繕う。  そして一つ、苦肉の策を捻り出した。これしかない。 「嫌だろ? 怖いだろ? 止めてほしいだろ?」  にやりと笑いながら言うと、永島はがくがくと必死に何度も頷いた。  俺は永島の頭を鷲掴みにして顔を近づけ、凄むように言った。 「分かるか? お前が今こいつにやったレイプってのはそういうことなんだよ。分かったら館野に謝れ」 「ひぃっ……」  目に涙を浮かべながら、すっかり怯えきった声を上げる永島。 「わっ……悪かった、館野!」 「違うだろ? 土下座して『俺みたいな万年発情期の犬が、おこがましくも強姦してしまい申し訳ございませんでした』だろ?」  俺は立ち上がって、永島の頭をぐりっと踏みつけた。  永島はさすがに戸惑ったように言葉を止めたが、 「なに? ペン入れて欲しいの?」  とわざとらしく聞くと、ビクンと震え、小さな声でそれを言った。 「聞こえねえよ? ちゃんと大きな声で言え」 「おっ……俺みたいな万年発情期の犬がっ、おこがましくも強姦してしまいぃっ、申し訳ございませんでしたあぁっ!」  永島は裏返った声を震わせながら、土下座をしてそう言い切った。 「えっ……? その、えっと……」  館野は、すっかり呆けた表情を浮かべていた。  きっと、今の状況がよく理解できていないのだろう。 「六十点だな」  そして俺はしゃがみ込み、永島の胸ぐらを掴み上げて脅した。 「分かってるな? またレイプなんてクソみたいな真似したら、今度こそ尿道にペンを突っ込んでやる」 「ひぃぃっ、わっ、分かってますぅっ、すみませんんんっ!」 「分かったならさっさと失せろ」  俺がそう言うと、永島は恐怖にがくがくと震えながら、急いでズボンを上げて荷物を引っ掴み、去っていった。

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