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7遊園地とクレープと

「真空さん、発情しきった雌の顔、してますよ」  平太が冷笑する。自分ではよく分からないが、下半身が疼いて疼いて堪らないのは事実だ。  そんな俺を見兼ねたのか、平太は観覧車の座席に座ったまま少し足を広げ、示すように膝を軽く叩いた。 「ちゃんとご奉仕できたら、踏んであげますよ」  ここでか、と躊躇う。しかし火照った体はどうにも収まらず、その提案に乗る他なかった。 「失礼します」  熱に浮かされたように平太のズボンのチャックを下ろした。興奮からか手は震え、上手く下ろせなかった。 「はぁぁ……ん」  思わず、鼻にかかったような声が漏れる。相変わらず平太のは、大きい。  徐に咥えると、濃厚な雄の匂いが鼻に抜けた。ゾワッとしたものが背を走る。  平太は、俺の髪を軽く撫でた。 「咥えただけなのに、随分嬉しそうな顔をしますね。美味しいですか?」  頷きながら上目遣いに平太を見上げると、平太は満足気に笑っていた。ご主人様の顔だった。 「んぅ……」  気付けば声が漏れていた。平太のこういう顔は、腰にキて堪らない。  急かすように頭を軽く押さえ付けられて、平太が満足できるように必死に口を動かした。そうすると卑猥な水音が漏れて、気分が煽られた。 「んぅぅ……んんっ……ふぅ、んうぅ……」  声が出るのも構わずに、夢中でそれをしゃぶっていると、平太は愛しげに俺の髪を撫で、しばらくしてからわざとらしく囁いた。 「外の景色、すごく綺麗ですよ。晴れてるし、外にいる人達は楽しそうだし。ああほら、立ち止まって観覧車を眺めてる人が何人もいます」  動きを止めてちらりと窓の外を見ると、外は家族や友人、恋人達などでいっぱいで、明るい雰囲気だった。それが上に上がるにつれ、どんどん小さくなっていく。  外の明るい景色と、中での淫らな行為、背徳感で頭がクラクラする。 「いつ、動きを止めていいって言いました?」  自分から水を向けたにも関わらず、平太はそう問いながら俺の頭を掴み、思い切り押し付けた。 「んっんんんッ……」  苦しくて堪らない声を出したつもりだった。だけど出た声は、甘やかな嬌声だった。  恐る恐る上を見ると、平太は俺の声に満足したのか、寒気がするほど嗜虐的な笑みを浮かべていた。  快感と共に、締め付けられるように切ない疼きが走る。――やっぱり平太のこと、言葉が出ないくらいに好きだ。 「本当エロい。その顔、俺以外にしてないですよね?」  喉の奥に平太のものが当たったまま首を振ると、平太はまた満足気に頭を撫でた。  そして平太は、俺の頭を掴んでさらに奥へ押し込んだ。えずきそうになる。 「もう……出しますよ」  平太の掠れた声が壮絶に色っぽく聞こえる。聞こえたと思ったら、喉の奥に精液を流し込まれた。意思に関係なく喉の奥に流し込まれる精液に、被虐心を感じる。  平太は俺の頭を引き剥がしてズボンを上げると、足を上げ、跪いた俺の頭を踏み付けた。 「ご褒美です。扱いていいですよ」  獲物をいたぶるような目で平太が笑う。そんな目で見られたら――最高だ。  すでに理性はどこかへ吹き飛んでいた。躊躇うなんて微塵もせずに、俺はベルトを外してズボンを下ろし、扱き始めた。  自分の荒い息遣いと、クチュクチュという水音が聞こえる。 「あぁ……はあぁんん……んぁ、あっ……」  栓が壊れた蛇口のように、口からは嬌声が、鈴口からは先走りが流れる。 「真空さん」平太は俺の頭を踏みにじった。「すごく惨めな格好ですね」  ゾクゾクッ、と快感が抜ける。平太はその後、何度も軽く踏みにじった。  快楽と愛しさで堪らなくなって、言葉が漏れた。 「あっあぁ、ご主人様っ……あぁ、好きぃ……好き、ですぅ、んあぁ……好き、好きぃぃ……」  好き、とうわ言のように繰り返しながら上を見上げると、平太は恍惚とした、嗜虐的な表情をしていた。気付いたら、達していた。

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