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6心も体も縛り付けて

「や、っあああ! もっ、無理ぃっ……だからぁ! 無理、無理ぃっ無理ぃぃ……っ、らめっ、イっちゃ、イっちゃ……ああああぁんっ……!」 「三回目。あと二回ですね」  平太が淡々と告げる。  服を全部脱がされ、X字の磔台に拘束され、何をされるのかと期待をしていると、平太は俺のナカに入っていたローターの振動数を最大にした。そして、嗜虐的にこう言ったのだ。 「五回、俺の目の前で空イキできたら、いくらでも俺のチンポをしゃぶらせてあげるしハメてあげます」  俺の目の前で空イキできたら、そんな言い方を取ったが、拘束された俺に拒否権はなく、快感に体震わせる他なかった。 「このまま五回、後ろの快感で空イキさせるのも芸がないですよね」  平太は顎に手をあて、ふとそう呟いた。かと思うと、いきなりローターの振動を止めた。  物足りなく思えてしまって、思わず腰を揺らしてしまう。それを見た平太が「淫乱」と呟く。ゾワッと痺れが走った。  そして平太は、何かを思い出したかのような顔になり、バッグから何かを取り出した。それは、黒い細長いケースだった。  疑問げに思いながら見ていると、平太はそれを開けた。それの中には、奇妙に曲がった銀色の棒がいくつも入っていた。  その中から一つ取り出してケースをしまうと、平太は微笑んだ。獲物を見つけた獣のような、そんな笑みだった。 「……それ、何だ?」 「今に分かります」平太はそう言いながら俺のいきり立った陰茎を掴み、入り口を指で開いた。  その行動で、平太が今からしようとしていることを察した。――まさか平太は、そこにそれを。 「かなり前に器具は買ったんですけど、使う機会がなかなかなくて。……大丈夫、最初は痛いけどちゃんと気持ちいいらしいですよ」 「……ま、待って、そこ……さすがにっ、入らな――いぃっ!?」  俺の言葉を無視して、平太は前置きもなしにそれを三分の一ほど挿れた。異物が入ってくるような感覚と痛みに、俺は裏返った声を上げてしまった。  平太は鼻で笑って「入ってるじゃないですか」と囁いた。 「や、やだぁぁ……いっ、ああぁ! 無理っ……無理、だってっ……ぐ、ううぅ……ひ、ぐっ……」 「意外と入りますね」  平太は俺の声に一切耳を傾けず、ゆっくりとそれを挿入していく。  本来ものを入れる場所でない上に、アナルと違って開発しようとも思わなかった場所なので、感じるものは当然痛みしかなかった。激痛に体をよじると、磔台に拘束された手足が引っ張られ、じんじんと痛む。  脂汗を流しながら歯を食いしばって耐えていると、驚いたことに根元まで入ってしまった。平太は満足げにふーっと息を吐いた。 「入りましたね、根元まで」  平太は顔を上げ、俺に笑いかけた。それは恐怖すら感じるほどに嗜虐的で、凄絶なまでに官能的な笑みだった。  それまでは痛みしか感じなかったが、その笑みを見た途端、ゾワリと甘い震えが走った。そんな顔で笑ってくれるなら、痛みを必死に耐えるのも悪くないなんて思ってしまった。 「それにコレ、しっかり勃ったままですね。どこが無理なんですか」  その笑顔のまま、平太は陰茎に挿した棒を浅く抜いて、また挿れた。抜かれる時は、 排泄感に似た不思議な感覚が、挿れられる時は異物感が俺を襲う。  痛みはさっきと変わらないはずなのに、「んっ、はぁ……」なんて甘い吐息が漏れてしまった。 「あれ? 気持ちいいんですか? さっきまで無理だ無理だって言ってたのに」  平太は問いながら、ずるっとそれを抜いて、思い切り挿し込んだ。走る痛みと違和感に、体が跳ねて反ってしまう。だけど痛みと違和感だけではない、ゾクゾクとした感覚も走った。 「う、ああぁっ……」  なぜかそんな嬌声に似た声を上げてしまって、顔が熱くなる。きっと、何度も空イキをしてしまったせいで体がおかしくなっているんだろう。

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