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9ずっと一緒になんて
焦らすようにあえて中心には触れないように、軽くローターで触れた。
「あっ、あぁ……あぅ……」
ビク、ビク、とさっきよりも大げさに体を震わせる真空さん。ローターから目が離せないようだった。ゆっくりと中央に近付けていくと真空さんは「あ、あ」と声を漏らした。
触れそうになったところで俺は、真空さんの目を塞いだ。いつ来るか分からない方が感度が上がると思ったのだ。びっくりしたような声を上げた真空さんだったが、さらに息を荒げ始めた。
たっぷり焦らした後で中央に触れると、真空さんは待ちに待った刺激にあられもなく乱れた。
「ああぁぁっ! あんっ、ああぁっ……ぅあ、っあ、むりぃ……」
「これ、もう一段階強くなるんですよ」
最初からマックスでいったら面白くない。そう思った俺は、あえて最高より一段階弱い強さで当てていた。
目を塞いでいた手を離すと、真空さんは懇願するように俺を見た。
「あんっ、むりぃ……ひ、あっ、れす……っ」
しかし声には、期待する色が混ざっていた。そして目も、もっと快楽を求める目をしていた。明らかに「無理」ではない。――そう考えて、俺に言葉責めしてもらうためにわざと言っているんじゃないかと思い当たった。
は、と笑いにも似た吐息が思わず漏れる。ゾクッとした快感が背中を走る。これは多分、支配欲が満たされたんだろう。経験のなかった真空さんをここまでの淫乱に育て上げたのは、俺だ。
「無理? 悪い子ですね真空さん。俺に言葉責めしてほしいから、わざと無理って言ったんでしょう?」
耳元で囁くと、真空さんは「はぁン……」と蕩けた声を上げると、それでもゆるく首を振った。
「や、ちがっ、ぁん……ほんと、にぃ……ちくびでっ、イッちゃ、あぁぅっ……」
「乳首でイキたいんですよね? 正直に言わないとお預けですよ」
凄むように囁くと、真空さんは「あ、ッ」と一際体を震わせて、その後、理性のかけらもない蕩けた瞳になった。多分今、軽くドライでイッてしまったんだろう。
「ごめ、なさッ……ちくびでっ、イカせて……あぅ、くらひゃい……」
際限なく堕ちる真空さんを見るのは、堪らなく快感だった。気付けば、はは、と笑いをこぼしていた。
俺は「よく言えました」と頭を撫で、振動数を最大にした。
「あぁ、っあんん! らめ、イッちゃ、あ、あ、あァっ――!」
ビクンッ、と体を跳ねさせて、真空さんは精を吐き出した。真空さんは拭えない口の端からつう、と唾液をこぼしてしまうくらい、快感のみに浸っていた。
これだけならいつも通りだ。面白くない。俺はローターを止めてすぐ、達したばかりの真空さんの亀頭を刺激した。真空さんはぼうっとした目でそれを見て「へあ?」とふにゃけた声を上げたが、少し触ると大げさなくらい体を震わせた。
「ごしゅじっさまぁ……! らめ、それっ、ひぃっ、ァっ……へん、に、なるッ……!」
「うーん、確かにちょっときつそうですね。だからそうだな……さっき嘘を言ってご主人様を煽った罰です」
達したばかりなのに刺激されて、真空さんの表情は辛そうだった。しかし俺が笑いながら言うと、「ばつ……」と雌の顔で呟いた。堪らなく可愛い。「そう、罰です」と額にキスを落として俺は囁いた。
刺激が強過ぎるのか逃げるように腰を引く真空さん。しばらくずっとそうしていると、気持ち良いのか辛いのか、涙をこぼし始めた。
「あああァ……っあんんっ! でちゃ……でちゃっい、ますぅッ……らめ、らめ、ああぁンっ……」
「いいですよ。ほら、出して」
言いながら手を早めた。すると真空さんはでちゃう、でちゃう、と首を振りながらも快感にしがみついた。そして、
「あああぁァン――ンッ!」
体を跳ねさせて、そこから透明の液体を噴き出した。手を止めると真空さんは、息も絶え絶えな様子で、涙の筋を残したまま、官能に蕩けた顔をしていた。
「気持ち良かったですか?」
尋ねると、真空さんはその蕩けた顔のまま、ゆるゆると首肯した。ああこれはしばらくまともに会話できないなぁなんて思って、俺はにこにこしながら真空さんの髪を撫でた。愛おしかった。
髪を撫でながら蕩けた顔の真空さんを眺めていると、真空さんはやがて、ゆるりと俺と目線を合わせた。「どうしました?」と問いかけると、真空さんは「ごしゅじんさまぁ……」と口を開いた。
「ごしゅじんさまの、おちんぽ……ほしいれす……」
ゾワ、と快感が走る。完全に不意打ちだった。意図せず体が震え、口の端がつり上がってしまう。
元々、真空さんが少し回復したら嫌と言ってもハメてイカせるつもりだった。だが真空さんは、乳首で達して潮を噴いた直後でも、自分からおねだりしてきた。ああ――真空さんは、俺の想定以上の淫乱に仕上がっていた。
「いい子だ」
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