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5勝手な期待と独占欲
とは言っても、本当に保健室に行く訳にも行かず、俺はとりあえず屋上へと行った。
だからといってヌくことができないので、ただ一人で悶える他なかったが。
「んっんんぅ……んあぁっ……」
思わず声が漏れて腰が揺れる。ローターは未だ振動したままだった。
その弱い刺激が俺をぐずぐずに溶かしてしまいそうな、そんな感覚がした。
達したいのに達せない、弱い刺激がもどかしく、むしろ辛くてたまらなかった。
……欲しい、明塚のが欲しい。
ついに我慢が効かなくなって、授業中なのは分かっていたので駄目元で、明塚にもう我慢ができないとLINEを送った。
驚いたのは、送ってから二分もしないで既読が付き、『今屋上ですよね?』と連絡が来たことだ。
『ああ』と送るとすぐに既読が付きーー
「……さすが、淫乱でドMなだけありますよね、先輩」
少ししてドアが開き、明塚が現れた。
冷たい声で罵られて、きゅうっとアナルがヒクついたのが自分でも分かった。
……ああ、好きだ。
「ごしゅじ、さまぁんっ……ご主人様のおちんぽ、挿れてくらさいぃぃっ……! ……も、我慢、できないれすぅッ……」
気付けば、はぁはぁと息を吐きながら、自分でも驚くほどの蕩けた声でそうおねだりしていた。
明塚は座り込んだ俺を睥睨し、問いかけた。
「ちゃんと今まで我慢してましたか?」
「してましたぁっ……! もう、おかしくなりそぉっ……」
「もう既におかしくなってますけどね? すっげえ情けない顔してますよ?」
明塚は、冷たくそして獲物を嬲るようなあの目で俺を見ながら、くすりと笑った。
ゾクゾクッと快感が走る。今もっと罵られたらそれこそ、本当におかしくなってしまうだろう。
「欲しいですか?」
冷たく微笑して、明塚が問う。
「欲しい、れすぅっ……!」
言うと、明塚は俺の頭を掴み、自分のズボンを少し下ろして命じた。
「なら勃たせて下さい。ご奉仕、好きでしょう?」
それを躊躇う理由は、どこにも無かった。
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