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6勝手な期待と独占欲
顔を近付け、少しだけそれを眺める。
明塚のは、真面目そうな外見とは裏腹に、使い込んでいそうな色をしていた。
これで昨日、俺は何度も貫かれてーーと考えると、快感がぞわっと広がった。
「んむ……」
根元を持ち、先の方を徐に咥えた。
前に言われたように、裏筋を重点的に舐めながら、時々奥まで呑み込んで唇で扱くようにした。
明塚が気持ち良くなるように、と必死に口と舌を動かしていると、いやらしい水音がして、その音にすら煽られてしまった。
「……んっ……ふうぅっ……ぢゅるっ、んふぅっ……」
そうしている間にもローターは振動し続け、腰が揺れるのが抑えられなかった。
「先輩、随分上手くなりましたね」
明塚のが固くなってきた頃に、そう声が聞こえた。
上を見ると、髪を掻き上げ眼鏡を外した明塚が、満足気に笑んでいた。
その満足そうな表情に、俺まで嬉しくなる。
しばらくして「もういいですよ」と言われたので、少しだけ名残惜しかったが口を離した。
「挿れた時みたいな格好をして下さい」
命じられ、四つん這いになって尻を高く上げた。
かなり恥ずかしい格好で、顔が熱くなる。が、それと同時に興奮もした。
明塚は手早く俺の下着まで脱がすと、いきなりローターを振動したまま引き抜いた。
「あぁんっ!」
ビクンと体が震える。その刺激で達しそうになるのをすんでのところで抑えた。
明塚はローターの振動を止めてそれを投げ捨て、
「挿れますよ」
と後ろから囁いた。
その低くて甘い声に、蕩けそうになった。
明塚は俺の穴にそれをあてがうと、ず、ずっと勢いよく挿れた。
「あッ、ああぁぁううッ!」
ようやく満たされた多幸感と、焦らしに焦らされたそこを思い切り突かれた快感とで、達してしまった。
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