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7勝手な期待と独占欲

「相変わらずド淫乱ですね……そんなに俺のコレが好きですか?」  少し余裕のなさそうな、それでいて嘲るような声色で明塚が尋ねる。  その声にも感じてしまい、イッたばかりにも関わらず、きゅっと締め付けてしまう。  それもあるが、俺は明塚そのものが好きなんだ。  ーーとは言えるはずもなく、俺はただこくりと頷いた。 「そうですか。なら今から思いっ切り突いてあげますから、存分に味わって下さい」  明塚は満足そうにふっと笑う。  偶然か、それとも意図しているのか、明塚は抽送を繰り返しながら、前立腺を何度も擦った。  その度に目が眩むほどの快感が俺を襲う。 「あっああっ、あぁん! きもちぃッ、きもちいぃっ! ごしゅじっ、さまぁっ! ああぁうッ!」  ズチュ、バチュ、という卑猥な音が、耳までも犯しているようだった。 「っはは! 相っ変わらず、女みたいな喘ぎ声上げますよね? 普段は欠点も何もない、理想の男みたいな顔してるのに」  心底楽しそうに、そして嗜虐心に満ち溢れた声で笑う明塚。  ゾクゾクする。ああもう、堪らなく好きだ。 「俺のちんぽはどうですか? ねぇ先輩っ?」 「きもちいっ……最高っ、れすぅッ」  口にすると、快感が余計増した。  自然にビクンビクンと体が跳ねる。 「ご主人、様ぁッ、俺っ、イキそうぅッ!」 「……っく……俺もイキそうっ……」  余裕があまりなさそうな声で、明塚が呟く。  しかし明塚は、俺の耳にぐっと口を寄せると、低く嘲笑うような声で囁いた。 「……だから、全部飲み込め」 「んーーッ」  突然敬語じゃなく命令口調になった明塚に、ゾクゾクッと快感が背筋を貫く。  気付いたら、俺は達していた。  数瞬遅れて、俺のナカに温かいものが広がるのを感じた。  ーーああ、堪らなく気持ちいい。  俺はそう、余韻に浸るようにため息を吐いた。

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