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第33話

いつも見ているゲーム速報というホームページに情報が載っていた。 「何々……レベル差が5以上あれば他国のプレイヤーとも協力出来る。但しクエストは自国で受けること、か。……ケント誘うか」 宗太は確認するとウインドウを閉じてゲーム画面に戻した。 *************** 「ケント誘っていい?」 「お、いいよ~」 「ケント?誰?」 ミレーユが少しむすっと顔をしかめて言う。 「新米冒険者だよ。なんか可愛くてさハランのお気に入りなんだよね」 「うそー……」 ミレーユが態とらしく泣き崩れる。 「いやいや、男の子だから」 「なーんだ。ライバルができたのかと思ってびっくりしたわ」 *************** そんなジンとミレーユの会話を横目に宗太はケントをフレンドリストで確認した。 するとケントが救援要請を出している。 場所はケントの所属国ウィンディア共和国だ。 ジャックオランタンにやられてるのか?とすぐに察しがついた。 宗太はケントにチャットメッセージを送った。 『ケント大丈夫だったか?』 『ハランおつかれ(^_^)/俺は大丈夫だけど、どうかした?』 『どうかしたって、ヘルプ出してただろ。カボチャと戦ってたのか?』 『え?ヘルプって遠くの人にも見えるの?その場にハランはいなかったよね』 『フレの一覧見るとわかるんだ』 『そうなんだ……なんか恥ずかしい』 『恥ずかしくねーよwイベントどうした?』 『コスチュームはゲットしたよ(^_^)v』 『おめでとう!な、武器クエ一緒にやらねえ?』 『不菊江?』 『ww』 タイプミスだろう。 宗太は画面の前でぶはっと吹き出した。 『ミス(°°;)』 『ケント面白すぎww』 ひとしきり笑い終えて、クエストについて説明した。 ケントはすぐに快諾し、ハラン、ジン、ミレーユの3人がケントの所属国へ向かうことになった。 ハラン達は軌跡の石でウィンディアまでワープし到着したのはウィンディアの街の入り口だ。 ハランはケントに呼び掛けた。 『ケント、着いた』 『はや!えと、俺どこ行けばいい?』 『そこにいて。前にあげたリングジュエル装着してみて』 『うん』 このリングジュエルはハランの親しい仲間である ジン、ミレーユそしてケントにしか渡していない極々プライベートなアイテムで、身に付けるとそれを付けた共通のプレイヤー全員と会話する事ができる。ハランは早速会話をジュエルに切り替えた。 《ケント出来た?》 《ん、多分(*_*;?》

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