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第34話
ジンとミレーユにも装着してもらい、これで持っている全員がジュエルを通して離れた場所にいても会話が出来るようになった。
《はじめまして~ケントくん。ミレーユです、よろしくね♪》
《ケント久し振り~!ジンだよ、覚えてる?よろしく~》
《すごい!本当に離れててもみんなで話ができるんだね。はじめまして、ケントです。よろしくお願いします!》
突然増えた仲間にケントは少し驚いた様子だったがきっとすぐに慣れることだろう。
仲間が揃ったところでケントの位置を確認し、ハラン達3人はすぐにそこへ向かうことにした。
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「ハランはケントのこと好きなの?」
ミレーユがハランに時折視線を送りながら歩く。
ハランは眉間に皺が寄るのを我慢できなかった。
「なんで」
「だって……ジンがケントはハランのお気に入りって言ってたから。男の子って言ってもリアルが女の子だったりするんじゃない?だから気に入ってるんだと思ったんだけど」
「リアルとか興味ないしここでは関係ない。それにケントは男子高校生らしい」
「そっか!心配して損したわ」
ミレーユは胸に手を当てて、ほうと溜息を吐いてみせた。
溜息を吐きたいのはこっちの方だ。
この世界で見えないリアルにまで干渉するとか有り得ない。
ハランはミレーユのこういうところがどうしても好きになれなかった。
ハラン達はケントとすぐに合流した。
「おーい!」
少し離れた場所からケントが手を振ってい る。
ハラン達も手を振って応えた。
ケントは早速獲得したハロウィンコスチュ ームを身に付けていた。
有り得ないと思っていたコスチュームだったが、ケントには不思議と似合っていて可愛らしい。
「ケント!ハラチラ可愛いね!」
ジンはケントと対面するや否や、ぎゅっとケントを抱き締めた。
ケントは困った様子であたふたしている。
「ハラチラって。ていうかジン、離して!あ、ミレーユさんはじめまして」
ジンにじゃれつかれていたケントがミレーユに目を止めた。
「はじめまして、ミレーユです」
初対面である2人は互いに挨拶をして握手を交わした。
「そんじゃあ始めますか」
ハロウィン限定の武器を獲得するために、子供に化けて街を荒らすモンスターを捕獲しなければならなかった。
生きたまま捕獲して教会へ突き出すのが自分達の仕事だ。
「バラバラで手分けして探した方が良さそうね 」
「そうだな。街は案外広いしな」
「わかった。見つけたら知らせるね!」
「了解!」
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