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第109話

リアルのミレーユなんて宗太にはどうでもよいが嫌でも得てしまった情報は頭の中に残る。 ミレーユは20代女性で長身細身のモデル体型。 髪はロングの黒髪。 当日は白のコートにミニスカートで、誰もが知っているブランドのカバンを身につけて来るということだった。 対してハランは、184センチの身長にシルバーのショートヘア。 黒いダウンに迷彩色のカーゴパンツを着ていくと伝えた。 もちろん自分が男子高校生だということも。 正直成人女性がやるような事じゃないだろうと宗太ですら思うのだから、やはりミレーユはどこかおかしい。 それでもこの事態に収集をつけたい。 とにかくケントとの仲を邪魔されたくないのだ。 となればいう通りにするしかないのだろう。 話しは終わった。 直ぐにでもケントの側に行きたい。 『じゃーな』 『あ、待って』 その場を去ろうとしたが呼び止められた。 『二人きりで会うんじゃなくて、いっそのことオフ会にしない?その方がお互い気が楽でしょ』 『別にいいけど』 恐らく未成年と二人きりで会うことが憚られたのだろう。 非常識なりにも考えていたようだ。 『メンバーはあたし集めておくし、店も予約するからその辺はご心配なく~♪ああ楽しみ~』 先程とは打って変わってご機嫌モードのミレーユについていけない。 ハランは「じゃ」と一言残してその場を後にした。 その後直ぐケントにメッセージを送った。 『今どこ?』 『まだ草原だよ!パーティー終わったんだ?』 『あぁ。ジンと一緒だろ?合流してもいいか?』 『うん、もちろん(^○^)』 今はジンがケントを護衛している。 ジンに見劣りしないようハランは最高の装備に着替えて向かう。 別にジンにケントを取られるとか、そんなことを考えているわけではないが何となく誰にも負けたくない。 ケントには自分だけを見て欲しい。 ハランは軌跡の石でストーニアからウィンディアまでワープし、そこから馬に乗りイジー草原を駆け抜けた。 ケント達とはその先の沼地で合流することができた。 ハランを操作しながら宗太はジンへ直接メッセージを送った。 『ジン、ちょっといいか?』 ケントには聞かせたくない。 『いいよ。どうしたの?』 『実はミレーユと会うことになった』 『( ; ゜Д゜)!?』 『(´・ω・`)』 『マジで?』 『ああ。ちょっと手を貸して欲しい』 ジンもハランが面倒事に巻き込まれたと悟ったらしく返事が来るまでに少し間があった。 『俺に出来ることなら』 『ありがとう。マジで助かる』 取り敢えずケントをアンダーグラウンドへ送って一段落したら、ジンにチャットで事情を説明することにした。

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