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第132話
不安げな健人を宥めるかのように肌を優しくさすりながらうつ伏せの態勢へと導いていく。
年下のくせに手慣れてる。
頭の片隅でそんなことを考え、でも達したい気持ちが溢れ出て、身体をくねらせる。
「あ、も……我慢できな……」
「わりい。力抜いてな」
尻の間を探られる感触があって、びくんと腰が跳ねた。
「っ、な、何」
確認する間もなく、つぷりと宗太の指が後孔へ侵入した。
「あっ……」
「痛い?」
「ん、ううん……平気」
痛みはない。あるのはほんの少しの異物感。
それが宗太の指かと思うと、逃したくなくて、きゅっとそこを締め付けた。
「前も思ったけど、やっぱり柔らかいな。すぐ繋がれそうだな、健人」
その指がくちくちと音を立てながら、健人の後孔を擦る。
ずるりと指を引き抜かれる時の感覚がきゅうっと性器を切なくさせて、健人はその指を離すまいと腰を振った。
「んっ、んっ……あっ、あぁっ」
「指増やすぞ。もう過ごし我慢な」
指が一本から二本、二本から三本と増やされて、流石に少しの異物感どころではない。
「ん、あ、はぁっ……あ、やっ……そこっ、あたる、あ、あ、……ぁぁっ」
「ここか」
「あ、やぁっ……んっ」
中の指が胡桃状のしこりを捉え、絶妙なタッチで擦られたその瞬間、宗太の手で塞がれていた健人自身の先端から白濁が零れた。
達してくたっと脱力した健人の腰を高く上げ、宗太は手に吐き出された健人の精を後孔へ塗り付ける。健人の背中からカチャカチャとベルトを外す音がして、それからすぐに後孔へ熱い宗太の熱塊が押し付けられた。
「健人……、たけ、と……」
「んん……あ、ぅあ……っ」
ゆっくり押し付けられた宗太の性器は少しずつ健人の中へ潜り込み、ずんっと腹に衝撃が走って、健人は実感した。
ああ、やっと、繋がった。
後ろから宗太が背中を抱き締める。
「すげぇ……。きつくて温かい。痛くねぇ?」
「いた、くないよ……。もっと俺の中、こすって」
「ほんっと小悪魔だなあんた。俺も限界。手加減できなかったらごめん」
「いい……っ、宗太になら、いいよ……」
健人の背中越しに、宗太がはぁっと熱い吐息を溢した。
そしてすぐに律動が始まり、その熱の激しさに翻弄され、喘ぎながらひたすらその情動を受け止めた。
「健人……、健人……」
「アっ、……あっ、あっ、ぁん、んっ……」
健人はすごく嬉しかった。
それだけでは言い表せない好きと嫌いと、愛してる。
「っく……!」
「やっ、やっ、あっ、──ゃあぁっ!」
最奥で宗太の吐精を受け止める。
色々な感情がごちゃ混ぜになって、鼻の奥がツンとし、目尻に涙が浮かんだ。
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