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第128話

「わかった」 そう言って、南雲さんのペニスが玲さんのナカからずるりと抜かれた。気を失って俺にしなだれる玲さんが小さく喘ぐ。 「圭史?」 俺だけじゃなく、横にいるもう一人の男も訝しげに南雲さんを見やった。 「玲のこんな淫乱な姿を見て逃げなかった王子様に、少しだけチャンスをやろうと思ってさ」 情事で乱れた前髪をかき上げながら楽しそうにーーけれど、鋭い眼光で南雲さんが俺を射止める。何を言われようとも玲さんを離すつもりはないと、愛しい人の身体を両手で抱き締めた。 「くっ。怯えんなよ、王子様。可愛くて虐めたくなるだろ?…しばらく君に玲を『貸す』よ」 「……『貸す』?」 「そう。そうだなぁ…ちょうど君達の会社と俺の会社との案件が片付くまで。その間に王子様の愛で姫を救い出せるかどうかチャンスをやるよ。君も気づいたと思うけど、玲はまだ俺達のモノだ。言葉で何と言おうとも、体も本能も俺達を求めてる。君はまだ、俺達にも玲にとってもただの玩具だよ。こんな状態じゃ、君に『渡せ』ない。だから、俺達が『貸す』間に君の献身的な愛とやらで玲が君のモノになったら、君に渡すよ。けど無理だったら……」 南雲さんの大きな手が近付き、俺の顎をくいっと持ち上げた。口の端に付いたままの玲さんの精液をべろりと舐められる。猛獣に喰われるような感覚に、俺はただ為されるがまま固まってしまった。 「…今日みたいにまた楽しもう?『玩具』として、ね?」 その姿を見て、心底楽しそうに南雲さんが口角を引き伸ばした。 「ま、愛だけじゃあどうにもならないけど、しばらく『蜜月』を楽しんでくれよ」

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