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第47話

慌てて南雲さんの体を押しのけようとしたが、南雲さんは逆に僕の後頭部をしっかりとつかんで、口づけを深くしてくる。 「ーーっ!」 新谷くんがドアの外にいると思うと怒鳴ることも、派手に暴れることも出来ず、僕は必死に南雲さんの肩を押すしかない。 「あの、新谷です。失礼します」 ノックに返答がないのに焦れたのか、後ろのドアの外から新谷くんの声がして、カチャリとドアが開く音がした。 見られた! 動揺する僕とは対称的に、南雲さんは悠々と身を起こす。 気のせいか、その唇の端が笑ったかのように一瞬上がった気がした。

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