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第48話
一瞬部屋に静寂が訪れる。口も聞けない僕に代わって、南雲さんはなんともなかったように新谷君に声をかけた。
「 だいぶ具合が悪いようだ。医務室に連れていった方が良さそうですね。じきにうちの社の担当者も来るので、貴方は?えーと 」
「 ご挨拶遅れました。私はウィンズ株式会社エネルギー事業部◯◯課の新谷馨と申します 」
「 私は研究開発部の南雲圭史と言います。よろしく。ところで帷君は私が医務室に連れて行きます。新谷さんはこちらでお待ちいただけますか?」
「 え!ぼ、私は大丈夫ですから 」
と言う僕の背中に南雲さんは臆面もなく腕を回し、
「 立ってる事も出来ないのに? 」
と言うなり僕を肩を抱いて強引に部屋を後にする。
「 帷さん!」
慌てたような新谷君の声が後ろから聞こえた。
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