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第76話

「玲の名字ばかり言われても分かんないんだけど…まぁ、いいや」 少し呆れたような口調で幸人さんが、誰かと話している。 「んむっぅ、んんぅっんぁっ」 ずっずちゅっと粘液同士が擦れあう。咥内も後孔も、圭史さんの肉と僕の肉が絡み合って、体中の神経が快楽に喜んでいる。 頭の中は靄がかかったように、その快楽だけを認識し、絶頂を迎えようとしたその時、 「玲。電話だよ?」 『帳さん?』 「っっーー!!?」 幸人さんによって耳へ当てられた電話口から、新谷くんの声が聞こえた。僕の意識は一気にクリアになる。 「しっ、新谷…く、ん?」 『はい。あの…体調大丈夫かなって思って、電話したんですけど…すみません、なんか他の方が出られたんですが…』 「あ、と…友達、だよ…」 「友達、ね」 僕の言葉に幸人さんが、クスッと笑った。圭史さんも嘲笑うかのようにククッと声を殺して笑う。その間も僕の肉壁を硬い肉棒で、満遍なく擦り続ける。 「も…、もう体、は…っ、大丈夫、だから…友達と、飲んで…て…っ」 『そう…なんですか?…なんか、調子悪そうに聞こえますけど…』 漏れそうになる甘い声を必死になって殺し、会話を続ける。そんな僕が面白いのか、腰の動きを緩くしたり、時折前立腺に近いところを抉ったりして、反応を見ている。 「だ、いじょうぶ…だから…」 「…よく頑張ったな…?」 圭史さんの囁きが聞こえたと思った瞬間、ごりっと勢いをつけて前立腺が潰された。 「っーーヒあぁ!!」

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