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第129話

なんだか温かい………… 目が覚めるとライトが腕の中にいた 「…………」 寝ながら抱きついてる…… 本当に今までのライトからは考えられない 寝顔、可愛いな なんか、むにゃむにゃ言ってる 笑いそうになるのをこらえてると、 電話が鳴った RRR…… 「ライト」 まいったな 起きない 「電話……」 体を揺するが全然、反応しない 「ライト!」 起きそうにない 昨日、やり過ぎたか 「ライト!!」 強く揺すると、 ハッとライトの目が開いた 「やっと起きた。大丈夫か?」 「あ……あぁ、平気」 「さっきから、ずっと、電話が鳴ってる」 ライトは電話を折り返した 「もしもし?」 『ライトーー!』 ルイトの声 「ど、どうしたんだよ」 『…………今日、帰らない』 「え?」 『先生に泊まりに誘われた!どうしよう!』 でけー声だな 丸聞こえだよ もうルイトと寝るつもりなのか…… 付き合うまではモタモタしてたくせに 手、早すぎだろ…… 「ルイト……」 『泊まりって、やっぱり……そういう事……!? ライト。助けて! 緊張しすぎて変になりそう!』 「お前、今、どこに…………」 『あっ!先生、戻ってきた!! ライト、ごめん。切るね!じゃ!』 プープープー 忙しい奴だな 言いたいことだけ言って切るのかよ ライトは下を向いてる 全然、動かない ライト。今、どんな顔してる………? …………ショックだよな 自分の弟から嬉しそうに泊まりの報告 そっとライトを抱きしめた 「落ち込むなよ。ライト。 いつかは、どうせやるんだ。 落ち込むだけ無駄だぞ?」 自分にも言い聞かせた そうだ 俺が二人を後押しした ごめんな。ライト…… 俺が何も言わなければ、 二人は付き合わなかったかもしれない…… でも、これが自然な形だったんだ…… ライトが振り向いて胸に頭を寄せてきた 俺の背中に手を回る 「吹雪も寂しい?」 言ってもいいかな ライト。お前になら………… 「…………そうだな。やっぱり寂しいよ………」 ずっとアイツの隣にいられると思ってた 呆気無い 俺達は所詮、友達なんだ 気付かれることもなく、 行き場のない気持ちは、ただ彷徨うだけ 「吹雪……帰っちゃう…………?」 「いや、泊まろうかな…………」 ライトも心配だし 「本当!?」 「もう、やんねーよ?」 嬉しそうな顔…… 「じゃあ、ゲームしよ!」 「立ち直り早いな…………」 明るく見せてんのか 無理しなくていいのに 「うん……一人じゃなくて、 …………良かったと思って!」 「…………そうだな」 そうか………… 俺がいる事で気が紛れるのか そうだな 俺も思うよ …………一人じゃなくて良かった 一人だったら変な事を考えてたかもしれない   告白すれば良かったかな……とか、 嵐に忠告をしなければ…………とか そんな選択肢はない 二人には幸せになってほしい …………本心だ 気を抜くと二人のことを考えてしまう 誤魔化すみたいにライトの頭を撫でたら、 ライトは嬉しそうに笑って、 なんだか変な気分になったんだ

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