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第132話
「吹雪……」
揺するな。ライト
俺……まだ、眠いんだ……
「ふ、吹雪!起きて!ルイト、帰ってきた」
「…………ん」
流石に同じ布団で寝てたら、おかしいか……
ライトは先に玄関に向かった
ヒソヒソ何か話してる
「ルイト。首元、隠せよ」
ライト……
俺に気を遣ってるのか
…………自分もショックなくせに
ルイトの首筋のキスマーク
1.2.3.4.5.6…………
ものすげー量だな
「だめって言ったんだけど…………
先生、やめてくれなくて…………」
嬉しそうに話すルイトを見てたら、
ズキッと胸が傷んだ
本当に嵐のものになったんだな
…………彼氏にだけ、許される独占の証
ぼんやり見てたら、
ルイトと目が合ってしまった
「朝帰りかよ。ルイト」
「お、おはよう。吹雪」
普通の友達みたいに声をかけた
応援するって決めたんだ
大丈夫
こんな事で、俺は傷ついたりしない
「すげー量のキスマークだな。
嵐。独占欲、強すぎ……」
「ははっ……友達に見られるの、
恥ずかしいな」
幸せそうなルイトを見つめる
良かったんだ
2年越しのルイトの幸せ
今は辛くても、いつか心から、
祝福できる時がきっとくる
絶対、顔に出したりなんかしない
「幸せそうな顔して、何言ってんだ」
「…………幸せそう?」
お前の幸せを心から願ってる
ちゃんと友達の顔して笑ってやる
「良かったな。ルイト」
「うん。ありがとう。吹雪」
でも
嬉しそうに……幸せそうに……
笑うルイトを見ていられなくて、
ゆっくりと目線を落とした
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