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第155話

ライトが手を離してくれない ギュッと強く握られてて痛いくらい これじゃ、風呂に行きにくいんだけど…… 仕方なく、側にあったタオルで、 ライトの体を拭き、簡単に後処理を済ませる しばらく、ライトの寝顔を眺めてた 少し汗で濡れた前髪をかき上げる おでこ出すと一気に幼い 「……吹雪」 「あ、ごめん。起こしたか」 ……返事はない 寝言か…………? 「吹雪……」 ふにゃっとライトが笑う 眉毛下がってる………… ふ……寝ながら笑ってる…… 一体、なんの夢を見てるんだよ 頬を撫でると急に表情がなくなった ライト……? 「ふ、ぶき……」 ……泣きそうな声 …………さっきまで笑ってたのに 目元が赤くなり、 ライトの頬に一筋の涙が流れた 「…………吹雪」 眉をしかめ、涙を流すライトは、 苦しそうに見える ………………どうして泣いてるの? そんな悲しそうな声…… ……ライト そっと、泣いてるライトを抱きしめた ライトの髪が頬に当たって、くすぐったい 男のくせに、やわらかい体 細い腰は強く抱きしめたら、折れそう しばらく抱きしめてたら、 寝息が規則的に聞こえてきた 涙を指で拭う なんの夢、見てたんだろう 夢で俺が泣かしたのか……? 手は相変わらず、離してくれそうにない 眠ってるライトにキスをして、 その夜は手を繋いだまま、眠った

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