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第159話
俺の他にもライトの可愛さに、
気がついてる奴がいるなんて……
「か、かわ、可愛いって、ルイトと……
間違えてんじゃねーの。
…………っていうか、俺……男だし」
そんなに赤い顔して……
拓海が勘違いするから、やめろ
「俺、ライトの事、間違えた事、ないだろ?」
「……そ……そうだけど」
照れてる顔……
その顔を見て、拓海は、嬉しそうに笑う
「俺にとっては、ライトの方が可愛い」
「は、はぁ!?」
俺だけだって思ってた
「頑張り屋なのに素直じゃなくて、
優しいくせに、口下手で、
口は悪いのに、笑顔が可愛いとことか」
ライトの可愛いところ
俺はセフレになるまで、知らなかったのに
「やっ、やめろよ!」
「照れた顔とか、照れると口調が強くなる
とことかも、可愛い」
…………面白くねぇ
なんで、こんなに腹が立つんだ
「……やめろってば!!」
「照れてるの?ライト。可愛い…………」
頬に手を置かれ、またキスされそうに
なってたけど、今度は手を払って、
ベンチから慌てて飛び降りた
「ははっ。ライト。猫みたい」
「お前!!ふざけんなよ!!」
「……………ふざけてないよ。
冗談で、こんなこと言わない」
「……た……拓海」
拓海の真剣な表情にライトは
少し困ったように目を合わせた
「本気でお前が好き」
その時、電車の客がドドッと降りてきた
二人の声が全然聞こえない
拓海はライトにそっと何かを耳打ちしてた
その瞬間、拓海を殴りたい衝動に襲われる
…………いや。おかしいだろ
殴ってどうする
…………やっと聞こえるようになってきた
「俺と付き合って。ライト。大事にする」
…………付き合う?
拓海とライトが…………?
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