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第161話
「ふ……吹雪…………」
「アイツ……
ライトの事、好きだったんだんだ」
自分でも分かるくらい、冷たい声
「あ、あの……」
「なんで、キッパリ断らないの?」
拓海とライトは、クラスでもサークルでも、
よく一緒にいたっけ
「断ったけど……」
「あぁ……お前、最初に言ってたもんな?
嵐以外なら、誰でもいいって」
…………拓海に取られるかもしれない
「簡単にキスさせて。軽いな。ライト」
その瞬間、ライトが悲しそうな顔をした
だけど、気持ちが収まらない
「来いよ。ライト」
俺はライトの腕をグイグイ引っ張った
ライトは黙ってついてきた
駅のそばの公園のトイレに連れ込む
「ふ、吹雪…………」
「ズボン下ろせよ。ライト」
信じられない……
ライトはそんな顔をしてた
「俺……こんなとこで、嫌だ…………」
いつもみたいに言う事、聞けよ
訳のわからない感情が後から後から来て、
セーブ出来ない
頭をグッと掴み、無理やりキスをする
「……ん……ふ……」
キスしただけで、ライトの頬は赤く染まり、
目が潤んでいた
「拓海のキスは、優しかった?」
照れてる顔も、恥ずかしそうな顔も、
俺だけのものだったのに……
「ふぶ…………んっ」
思いっきり抱き寄せて深いキスを繰り返した
キスしてズボン下ろすと、
不安そうな目で見られる
「キスだけで感じてんじゃねーよ。
なんで勃ってるんだ!」
睨むように見つめるとライトは、
ただ、少し悲しそうな顔をして俯いた
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