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第168話

「…………トイレで…………無理矢理やって…… 乱暴にしてごめん」 「……吹雪」 言葉にしたら、自分のやった事が のしかかって落ち込む なんて酷いことをしたんだ…… ライトの悲しそうな顔、 ボロボロに泣いてる姿を思い出して、 胸が締め付けられる 「お前、すげー嫌がってたのに…………」 「…………」 あんなに嫌がってたのに…… 俺…… 頭に血が上って酷い言葉もたくさん言った 「お前が嵐の事、すげー好きなの、 知ってたのに…………」 「うん……」 ライトが拓海と付き合うかも、そう思ったら、 堪らなかった………… 「拓海とキスしてて、 なんか、よく分かんねーけど腹が立って……」 取られたくないって思った あの時、ライトに感じてたのは独占欲…… 俺達はただのセフレなのに 「俺……」 謝れ。ちゃんと。心から 「つい、口が滑って…… ……ごめん………… …………軽いなんて思ってない」 俺がそう言うとライトの目に涙がたまった 「気分悪くなったのも俺のせいだろ。 吐き気は?まだ、あるのか?」 「吹雪」 ライトが俺を見つめ、涙がこぼれ落ちた …………また、泣かせちゃった 「ライト……」 ライトが泣くと悲しい 見てるだけで切なくなる 他の奴の所に行かないで…… この焦りがなんなのか、 理解出来ずに振り回される 「う………」 ライトは下を向いて涙を零してた 肩を震わせて泣いてるのを見ると、 罪悪感で胸が苦しい 「本当にごめん」 泣かしたくないのに、いつも優しく出来ない どうして、俺はこうなんだ…… 本当は誰より優しくしてあげたいのに 「う……っ…………ぅぇ……」 「ごめん」 子供みたいにボロボロ泣いてるライトを ギュッと抱きしめた 泣かないで…… ごめんね。ライト…… いつも、優しくできないけど………… お前の事、大事に思ってるんだ 拓海と付き合ったりしないで …………ずっと俺の隣にいてよ

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