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第174話

今日、大学は一限から 少し余裕を持って家を出た いつもは歩きだけど、 ライトがだるそうだったから 電車にしようと駅へ向かう たくさん寝たけど、 ライト……フラフラしてるな…… 満員電車でウンザリする ライトは大丈夫か? 歩いた方がマシだったかな…… 電車に乗り込んだ時、 斜めにいた高校生の男が、 ライトをジロジロ見てた …………なんだよ。見るな 高校生はチラチラ、ライトを気にしてる その視線にイラッとくる ライトを自分の後ろにしたいけど、 混み過ぎて無理だった ライトは、ふぅ……とため息をついた 最近、やけに色っぽいんだよな………… 「…………」 ライト、顔色悪いな 酔ったのか? …………涙目? その時、ライトの体がビクッと震えた 「ライト?」 なんか変だ ライトの様子がおかしい ライトは何か言いかけて下を向いてしまった ライトの足の隙間に手が一瞬見えた …………痴漢か! すぐに分かった さっきの高校生が荒い息遣いで、 ライトに密着してる この変態!! ライトに触るな!! 怒りで体が熱くなる 電車が駅について人が降り始め、 スペースができて、やっと届く ライトに触ってた高校生の手を掴んだ 「こんなことして、恥ずかしいと 思わないのか!! 来い!一緒に、降りてもらうぞ!!」 ライトにベタベタ触りやがって! ふざけるな! 警察に突き出してやる!! だけど ドドッと人が降り、色々な人がぶつかって、 その隙に高校生に逃げられてしまった 「……大丈夫か?ライト。 ごめん。逃して…………」 「いや……」 ライトは泣きそうな顔して落ち込んでる 「……俺、女みたい…………?」 そんな事、気にしてたのか 「いや。アイツ…… 電車に乗り込んできた時から、ライトの顔、 ジロジロ見てたし、男って分かってて、 触ったんだろ」 あー!腹が立つ! 次会ったら、覚えとけよ! 「な、なんで」 「ライト、可愛いからな」 いけね つい、また可愛いとか言っちゃった …………いや。いいか 無自覚だから、狙われるんだ ライトも自覚するべきだろ 「え?」 「流石に女には、見えないけど可愛い」 釘を刺すつもりだったんだけど、 やっぱり、ちょっと恥ずかしいかな…… 「う、嬉しくない………」 ライトはそう言いながら、真っ赤に なってしまった また、外でそういう顔する…… お前は隙だらけだから心配なんだよ…… すぐに反対車線の電車が来て、沢山の人が 降りてきた ホームが人でごった返す その時、声をかけられた 「ライト!今日も電車なんだ!」 拓海が手を振りながら寄ってきた 「拓海………」 …………今度は拓海かよ

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