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第175話

「朝から会えて嬉しい。ライト」 拓海が嬉しそうに、笑いかける 「…………」 ライトは困ってるみたいに見えた …………面白くない 朝からクサイ台詞吐きやがって…… お前は外人か! 拓海はライトの手をギュッと握った 「わっ!わぁっ!」 ライトは思いっきり手を振り払い、 三歩後ろに下がった 「くっくっく。逃げんなよ。ライト」 「じゃ、じゃあ、急に触るな!」 本当に腹立つ奴だ …………ライトに触るなよ 「言ったら触っていいの?」 ジッと見つめて、ライトに近づく 俺の前で口説くとか…… …………正気かよ 我慢出来ず、割って入った 「よせよ。拓海。ライト、困ってるだろ!」 ……っていうか、どっか行け 「……………ごめんね。ライト。 お前の事、好きなだけなんだ。 許して………?」 は……? いちいち、頭にくる奴だな…… ライトはカァッと赤くなった ライト。お前も赤くなるなよ 拓海が勘違いする そんな可愛い顔してたら、 拓海がなんて思うか 「……ライトは本当に可愛いね…………」 拓海は少し照れて嬉しそうな顔をした よく、そんな甘ったるい事、言えるな 恥ずかしくないのか 「そうだ!誕生日おめでとう! ハイ。プレゼント!マフラーだよ」 サッとライトの首に巻いた 紺のシンプルなマフラー 「友達からのプレゼントとして受け取って! うん。やっぱり、ライトは紺が似合う」 友達………… そう言われたら、断れないし、 どうしようもないのは分かる なのに、なんで………… 気に入らない………… …………俺もゲーセンじゃなくて、ちゃんとした プレゼントにすれば、良かったかな 「遅刻するから、そろそろ行くぞ」 不機嫌な気分を隠せず、そう言った 慌てて付いてきたライトに、 ホッとしたのも束の間…… 拓海の猛アピールが始まった

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