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第191話

しばらく、抱き合ってた 「……吹雪……」 「何……」 「俺、俺……」 「どうしたの」 「したくなっちゃった」 ザワザワッ 周りが大騒ぎしてる ……こ、この酔っぱらい! お前はいい加減にしろ! 「ねぇ。吹雪……」 ライトが甘えた声を出して迫ってきた 俺のベルトに手をかける 「お、おい!」 慌てて手を押さえた …………何考えてるんだ! ここ、外だぞ! 「どうして」 ライトの目にジワーッと涙がたまる どうしてって外だから! 「やだ!する!」 もう一回、俺のに触ろうとしてきたから、 焦って今度は体を離した ライトはショックを受けた顔して座り込む 「吹雪は俺としたくないの……?」  下を向き、涙が地面を濡らした そうじゃない! なんで、そうなる 外で出来るか! 悲しそうな声に止まらない涙 周りに人だかりができ始めて焦る ……本当に勘弁してくれ 「家に帰ろう。ライト」 「帰らない」 立たせようとしたら手を振り払われた 仕方なくしゃがんで、涙目のライトと、 目を合わせる 「おんぶしてやるから」 「…………キスしてくれたら帰る」 お、お前なぁ…… 俺、どうすればいいんだよ…… 「家に帰ってから……」 小声で言ったけど、数人には聞こえてしまった みたいで、女の人がキャーキャー言ってる 「やだ……今がいい」 酔っぱらいに勝てそうにない 誰か……コイツをなんとかしてくれ 困ってたら首をグッと引き寄せられた ライトからのキス 健気な様子を見たら突き放せなくて、 恥ずかしかったけど、そのまま流された 「きゃーー!!」 物凄い騒がれてる ヌルッとライトの舌が入ってきた おい!人前で、ディープとか!! 「ん、ん……」 声出すのもやめろ! 男もいるんだぞ! ライトはそっと口を離した 「吹雪とのキス、大好き」 ライトがとびっきりの笑顔で笑う ………………頬が熱い 自分の顔が真っ赤になるのが分かった 「えへ。吹雪、真っ赤」 無邪気に笑うライトに何も言えない 黙ったまま、ライトを背負って、 逃げるようにその場を立ち去った

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