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第209話
「…………虐められたいの?」
意地悪な気持ちが膨らんでくる
ライトがシャツを引っ張ってきて唇が触れた
堪らなくなって、何度かキスを交わして、
髪を撫でて抱きしめた
目が合って何度も恋人みたいなキスをする
キスだけでとろけた表情のライト
「…………吹雪」
キス、気持ちいい
ライトが可愛くて可愛くて……
しばらく、キスしてたら、
ライトがふと悲しそうな顔を見せた
「…………ライト?どうした?」
「え……?」
「泣きそうな顔してる……」
急にどうしたの?
「…………せ……先生の事、考えてた」
「…………」
一気に面白くない気分になる
いや。仕方ない
ライトは嵐が好きなだけなんだから
「先生とルイトもこういう事、
してるんだろうな……って、思って…………」
なんだよ……それ……
俺とキスしながら、嵐を想ってたのか
何気ない一言に、胸が痛む
「…………考えても意味ないだろ」
「うん。そうだね……」
正直、腹が立った
だけど、最初から分っていたことで、
俺も納得して、この関係を受け入れた
「俺が忘れさせてやる」
惚れた方が負け
上手い言葉だな
…………本当にそうだよ
「…………吹雪」
ライトは泣きそうになるのをグッと我慢して
俺を見つめた
「…………忘れてさせて。吹雪」
ライト……
やっぱり分かってても、結構、傷つくよ
指を一気に二本入れたら、
ライトの体が跳ねた
「……アァッ!」
「昨日、やり過ぎたせいで柔らかいな」
「……ふ、吹雪…………」
嵐はすげー良い奴だ
そんな事、俺が一番分かってる
だけど、キツイな……
お前の口から他の男の名前を聞くのは
幸せだと感じてた時間は偽物だった?
俺に甘えたり弱いとこ見せたりするのは、
結局、嵐にしたかった事……?
「お前の事、グチャグチャに犯してやりたい」
だから、自分の気持ちになんて、
気付きたくなかったんだ……
ほとんど慣らさず、奥まで挿れる
「……あ、あ、アァァッ!!
……そんなっ……や……っ……」
体は数え切れない位、繋げた
ーお前は嵐が好きー
そんな当たり前の事に落ち込む
「昨日、散々やったのに、
お前は本当に淫乱だな!」
忘れろよ
嵐への気持ち
「アッ!あぅ!…………ま、待ってぇ!!
…………は……激しいのダメ……」
いつか俺のことを好きになって欲しい、
そう思ってたのに、
お前の一言で嫉妬の渦に飲まれる
…………嵐の代わりにするなよ
「激しいのが好きなんだろ!
ホラ……ココだろ?」
嵐じゃなくて俺を見て……
「……んアァぁッ!……や……ダメ!ダメ!
…………はぁっ……ふぶ……き……っ……」
お前とすると体は満たされる
だけど………
………………欲しいのはお前の気持ち
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