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第220話

喧嘩なら嵐がここに来るかもな LINEを打っておく ついでにライトから教えてくれた、 ルイトの行きそうな場所も…… そんな場所があったんだな 知らなかった…… 聞いてみたら、ライトは落ち込んだ時、 家か駅のホームに行く、って言ってた ちゃんと覚えとこう …………その時だった ピーンポーン ピーンポーン ドンドン! 「ルイト!いるのか!」 嵐が来た 「嵐」 「先生……」 「アイツ、ライン見てないな。ごめん」 「…………くす。仕方ないよ。 なんで吹雪が謝るの」 「はーい!」 大きな声で返事をしてから、 ライトは急いで下着とズボンを履き、 玄関へ向かった ガチャ 「ライト!ルイトは!?」 嵐が慌てて、聞く 「おい。嵐。ラインくらい見ろ」 一体、いつまで喧嘩してるんだ 「吹雪……」 俺がいた事に少し、驚いたけど、 それどこじゃないらしい 「先生。ルイトは先生と話した後、 家を飛び出していきました」 「そうか…………」 嵐が落ち込んで言う 「さっき、ライトが教えてくれて、 ルイトの行きそうな所をラインしといた」 「…………ありがとう」 嵐、だいぶ暗いな 次は何をやらかしたんだ…… 「先生…………」 心配そうなライト 「嵐。お前、束縛激しすぎるんじゃないのか」 あんまり追い詰めると逃げられるぞ 「………………そうかもしれない。 でも、ルイトが心配で心配で…………」 …………嵐は素直だな 俺なら人前でそんな簡単に認められない 「先生。 多分、ルイトは先生に信じて欲しいんだと 思います。 行ってあげてください。 もし、ラインした場所にいなければ、 俺が電話してみるので、連絡ください」 ライト………… 親切すぎるだろ 放っとけば拗れて自分に有利になるかも しれないのに …………ライトはそんな事しないか 「二人共、ありがとう」 嵐は礼を言って帰っていった 「人騒がせなカップルだな」 「うん……そうだね……」 ライトの頭をポンポンと、撫でる  「頑張ったな」 落ち込まないで…… キュルキュル………… 「は……ははっ!今の腹の音!?」 「だって……全然食べてなかったから」 ライトが赤くなる 「やる前になんか食うか」 「……やんのかよ」 ちょっと困った顔でライトが笑うから、 「お前もやりたいだろ」 って笑って言った 小さく頷いたライトが可愛くて、 飯なんか後でもいいのに……… と思いつつ、二人でキッチンへ向かった

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