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第224話

クリスマスの日の朝 ライトがうちに来た 「ライト!! お前、昨日どうしたんだよ。 何度、連絡しても出ないし。 家にもいないしでどこに…………」 言いかけてやめる ライト、顔色が悪い………… 「ルイトと先生はどうなった?」 ライト…………? お前、なんて顔してんだよ 「とりあえず会えて、嵐が連れて行った。 その後は分からない」   ライトは顔を上げた あまりの真顔に息を飲む 「吹雪」 ライトの顔を見てたら、 良い話じゃない事くらい、分かってた 「吹雪。セフレ、やめよう」 「え……」 信じられないセリフに自分の耳を疑った やめる…………? ライトはそう言った? セフレをやめる………… 俺との関係をやめたい…… いや。やめよう、と言った 話し合いではなく、答えが出てるって事………… 「ごめん」 「拓海か……?」 昨日、嵐はルイトといたはず 何かあったんだとしたら………… くそ…… 昨日、一人にするんじゃなかった! あれから何があったんだ 「俺から始めたのに勝手でごめん」 「拓海と付き合うの……?」 「…………」 なんでだよ どうして答えない………… ……冗談だろ アイツと付き合うなんて 「お前…… 優しい男とやって満足出来るのかよ」 「…………努力する」 嘘だろ………… …………ライト、否定しなかった アイツと何かあったのか? 急にそんな事を言い出すなんて 本当に拓海と付き合うの? 拓海に甘えたり涙を見せたり…………? あんな可愛い顔を他の奴に見せるのか…… 「物足りなかったら抱いてやる」 「いらない。浮気しない主義なんだ」 それでも諦められなくて言った言葉も、 キッパリ断られて更に傷つくだけ 「…………」 拓海にもう一度、告白された? それとも寝た……? どうして………… こんなあっさり切り捨てられるなんて 俺だって気持ちだけなら、拓海に負けない ー吹雪といると先生を思い出して辛いんだー ふと、ライトの言葉を思い出す だから お前は俺じゃなくて拓海を選ぶのか 「最後に一回やろうか?これで終りだ」 ライトが寝室を指さす これがセフレか………… 何がクリスマスだ………… 一人で何も知らないで馬鹿みたいだ ただ、ライトに喜んで欲しくて プレゼントを準備してる時、 楽しかったな………… こんなにお前が好きなのに …………なんて、呆気無い 所詮、俺はただのセフレ

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