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第227話

「お前のせいで欲求不満なんだ。 やらせろよ。ライト」 そう伝えるとライトの顔が曇った 「……お……俺には……」     なぁ。ライト…… お前の事、全然忘れられないんだ 「彼氏には内緒にしといてやる」 ライトの悲しそうな顔なんて見たくない ほとんど顔も見ず、押し倒した いつも俺は傷つけたり苦しめたり、 奪ったりするだけ 「どうせ優しい彼氏じゃ満足出来ねーだろ」 分かってる お前が求めてたのは、優しさだって 「あぁっ!や、やめっ…………んんっ」 お願いだから いつもみたいに可愛い顔を見せて 恋人がいるのに他の男と寝たら、 ライトは傷つくかな………… 雑に慣らして無理矢理、挿れる 「……っ……ハッ……あぁっ…………!」 「…………キツ……もしかしたら、 まだ、アイツとやってなかったのか……?」 拓海とまだ、寝てない……? 自分勝手な俺はホッとしてる …………この先もずっと、するなよ アイツに抱きしめられたりするとこなんて、 二度と……見たくない………… 「ん、あっ…………ふ、吹雪……」 ライトの目から涙があふれる 泣くなよ。ライト 泣かないで………… 「その割には、簡単に挿ったけどな」 「ダメ!吹雪っ!や……やだ……」 拓海以外はやだ…………? 「お前、犯されるのが好きなんだろう! 喜ぶなよ!淫乱!」 あんなに近くにいたのに 今じゃ他人みたいだ………… 「違っ……アッ!……や、や……やだっ……」 …………そんなに嫌か? 抵抗されると胸が痛い 「…………大声出すな!」 「……んっ……ハッ……アァぁッ…………吹雪!」 今まで通り、セフレでもいいから、 …………俺と一緒にいろよ 「気持ちいいのか!?良いって言え!!」 「…………吹雪!や……やだ……アァッ! …………やだぁ!!」 ライト、すげー嫌がってる…… …………俺の事、拒まないで 拓海の事、好き…………? 俺より好きだから、付き合った? 「…………気持ちいいくせに……!」 「……あ、アッ……や!……んぁっ…………」 ライトの悲しそうな顔 苦しそうな声 止まらない涙 …………胸が痛くて、どうにかなりそう 「なぁ……気持ちいいって言って」 「……抜けよ!……吹雪っ!や…………!」 馬鹿だな こんな事ばかりしてるから、 ライトは俺から離れていったんだ 「ライト…………」 「あっ、あ……や、あァあぁアッ…………!」 …………俺、諦められないよ ギュッと抱きしめた ほとんど同時に達して、いつもなら、 …………キスしてた けど………… 涙で濡れた頬 涙ながらに睨まれる 今までこんな目で見られた事ない 「嫌い」 「ライト……」 ー嫌いー 言われた言葉が頭に響く 「……………お前なんか嫌いだ」 そうだな………… 俺、間違えてばかりだ 「もう顔も見たくない」 …………ごめん お前にこんなに酷い言葉を言わせて …………これが最後かもしれない

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