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第230話

「吹雪…………っ」 ライトが俺の胸に顔を埋めてきた 「ぅ…………ふ、ぶき……」 「ライト?」 泣いてる………… 「…………ひっく」 頭を撫でたら今度は振り払われなかった ライト、温かい…… このまま、ずっと離したくない………… 長い時間、抱き合ってた 「拓海のとこに行かないで……」 見つめて、そっとキスをした 「…………付き合ってない」 「え?」 聞こえてきた言葉が理解できなくて、 思わず聞き返す 「拓海とは付き合ってない」 どういう事……? 「え?じゃ、なんで…………」 「俺、ずっと……嘘ついてたんだ…… 数えきれないくらい、たくさん…………」 …………嘘? 嘘って何が…………? 「嘘…………?」 ライトの目にジワッと涙がたまる 「吹雪。俺も…………」 ライトは袖でゴシゴシ涙を拭って、 俺を見上げた 「…………俺も……吹雪が好き」 …………好き? 今、好きって言った!? 「……あ、嵐の事は…………」 嘘だろ ライト………… 「先生の事はなんとも思ってない。 ごめん。好きだって嘘ついてた。 …………高校の時から吹雪が好きだったんだ」 嵐の事はなんとも思ってない!? 高校の時から!? 「何……言ってんの…… 高校の時から……?嵐の事は……嘘……?」 「ごめん」 「セフレを言い出した時から…………?」 今までの事を思い出した 「……ごめん…………どんな形でもいいから、 お前の隣にいたかったんだ…………」 ライト……… お前、今まで…………一体どんな気持ちで…… 「ライト」 「ずっと、ずっと……お前だけだった…………」 高校の時からって言ってた ルイトと一緒の時、 お前はどんな気持ちで俺達を見てた……? セフレを言い出した時は? ールイトの代わりに抱いていいよー ライトは最初、そう言ってた すごく緊張して震えながら………… そんなセリフ、望んで言った訳じゃない 事くらい分かる それでも そんな関係でも 俺の側にいたい……そう願ってくれたのか  初めてした時、ルイトの名前を呼んだ もし、ライトが起きてたら…… 考えただけで胸が苦しくなった 俺が気付かなかっただけで、 たくさん泣かせてたのかもしれない 一人で………… ー寝てるとルイトにそっくりー ールイトの方が可愛いー 何気なく言った時もあった ーだから俺は選ばれなかったー あの時、そう言いながら泣いてたのは、 俺の言葉に傷ついて…………? なんて酷い事、言ったんだ 自分の言動が悔やまれる 拓海に告白された時もそうだ ヤキモチ妬いて酷い言葉を吐いて、 無理矢理、抱いた その後 今まで どれだけ傷つけたか、分からない でも、お前はずっと側にいてくれた…………

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