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第15話

「ライト?」 タオルで、ゴシゴシ顔を拭いて、 フーと深呼吸をする 洗面台から出て、吹雪を見上げた 「吹雪、飯食ってく?」 まるで、何事もなかったかのように話した 「お前、体は平気か?」 「なんともない。飯は食う?食わない?」 「…………食うけど。お前、やってる時と、 違いすぎだろ」 「お前に言われたくない」 「本当に同一人物か?」 「うるせー!豹変S!」 「……ははっ。豹変S……」 あ、珍しい 笑ってる…… 吹雪は、いつも表情が少ない ルイトは素直で明るいから、 吹雪はルイトといる時は、よく笑ってた 俺は素直じゃなかったし、 可愛くない事ばかり言ってたから、 あまり、笑わせたりできなかった 「豹変Sって、なんだよ。くくっ………」 笑うと、ちょっと可愛い……… 吹雪の笑顔にキュンとしてしまう 俺もダメな奴だな…………… さっきまで、あんなに落ちてたのに、 笑顔一つで、こんなに気分が上がるなんて 我ながらチョロすぎる…… ドキドキしながら、吹雪に抱きついた 「なぁ…………もう一回、しようよ」 セフレがHに誘ってるんだ 抱きついたって何も問題ない 「……そろそろ帰って来るんじゃないの?」 吹雪の目つきが変わった 「多分。あと二、三時間は平気。 ルイト……必ず、今から帰るって ラインしてくるし」 舐めるような視線にドキッとする 「そんなに俺に虐められたいの?」 「いっ、いじめられたくない! ……………ただ、気持ちよかったから」 吹雪の意地悪そうな顔、見てると逃げたくなる 「ふーん?」 「……………なんだよ」 繋がっていたい 体だけでも……… 「別に?初めてだったから、手加減して やったのに、必要なかったな」 「手加減…………あれで!?」 意識を飛ばすくらい、やられるって……… どう考えても、行き過ぎだよな 「優しかっただろ?」 「嘘つけ!」 「ついてこいよ。ライト」 見たことのないような笑顔で、 吹雪が言うから、 俺は赤くなった顔が見られないように、 下を向きながら、ついていった

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