35 / 230

第35話

腹は減ったけど冷蔵庫は空っぽ 俺達は買い物に行くことにした 「ハンバーグ食いたい。作れる?ライト」 「作れるけど時間かかるぞ」 ハラ減ってるのに、ハンバーグ? 時間かかりすぎる 「お前、何気にすげーな。 待つから作り方、教えて?」 「吹雪も一緒に作るの!?」 「やってみたい。だめ?」 「ダメじゃねーけど………」 二人で飯作るとか、ちょっと楽しそう いつものスーパーなのに、 吹雪がいるだけで特別な場所みたいに感じる 「ハンバーグは挽き肉と玉ねぎだろ? あっち?」 「先に玉ねぎな」 二人で買い物も悪くない 「じゃ、吹雪。 玉ねぎをみじん切りにして」 「みじんって何?」 「……………こうやって、こう」 「こう?」 「ふふっ。荒いみじん切りだな」 「ライト、なんか目が痛い」 「玉ねぎだからね」 「目になんか入ってる?」 「玉ねぎは目がしみるんだよ」 あ、吹雪。涙目………… きっと、吹雪の涙目なんて、 誰も見たことない 190cmの男に、こんな事を思うの変かな? 可愛い……… 「次は玉ねぎ炒めて。飴色になるまで」 「緑?オレンジ? 脱色でもすんの?」 「ぶはっ!そんなわけ、ねーだろ! 飴色ってのはツヤツヤした茶色! あ、あはっ……アハハハッ……はぁ、腹いて」 「楽しそーだな?ライト」 「お前のせいでな!」 楽しいよ。お前と一緒なら……

ともだちにシェアしよう!