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第55話

悔しかった  自分の想いが否定されてるみたいで 吹雪は何も知らないのに ………………自分のせいなのに 「ラ、ライト………」 少し焦ったように声をかけてきた吹雪 少し後ろから付いてくる 何も答えずヨロヨロしながら、 大通りまで歩いた 「待てよ」 腕を掴んできた吹雪の手を振り払う 「……っ……俺に……触るな!!」 急に大声を上げた俺に、 吹雪は驚き、戸惑ってる 涙も止まらないし、顔も見られたくない 何より今は一人でいたかった 通りがかったタクシーを手を上げて止める 勿体無いけど、仕方ない 「ライト!」 車内に乗り込む俺を引き留めるみたいに、 吹雪は声をかけてきた 「…………平気、だか……ら。 お前は……っ……大学、に……」 一瞬、心配そうな顔の吹雪と目が合う 見ていたくなくて目を逸らして、 運転手さんに車を出すよう、お願いした 家に帰り、シャワーで流した 俺の欲も涙も……   吹雪……… なんで、あんなに怒ってたんだろう …………正直、怖かった 俺が軽くても、 別にお前には迷惑かけてないだろ 心の中でやさぐれる ……………言えないのって 結構、辛いんだな 昼過ぎまでずっと寝てた 特にやることも無くて、起き上がり、 ボンヤリTVを見た 昼食ってないな………… ま、いっか その時だった ピーンポーン  インタホンが鳴る ドキッとした ………………もしかして吹雪? 恐る恐る、ドアの鍵を開けた

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