二人で朝から、ホールのケーキを食べた 「美味しい！」 「だろ？ここのクリーム、旨いよな」 吹雪はこう見えて甘いモノ好きだ 甘い甘いクリームのケーキ 美味しくて嬉しくてニヤけそう 「俺、プレートのチョコ、食べたい。 吹雪も半分いる？」 「うん。いる」 吹雪。どんな顔して、 このプレート頼んだの？ 190cmの大男が、ハッピーバースディ、 って、書いて下さいって…… 「…………ふっ、はは……」 「………なんだよ。俺がチョコ、 食べるの、おかしいか？」 「そうだな…… 確かに似合わない。くくっ」 「チョコ、好きなんだから、 しょーがねぇだろ」 うん。そうだな …………好きだから仕方ない 本当にそうだ やめたくても、やめられないもんな…… 吹雪をボンヤリ見つめる 目が合って慌ててチョコのプレートを 取って半分に割った 吹雪が俺の為に頼んでくれたプレート 嬉しい 「ニコニコしちゃって………… そんなにケーキ、旨いの？ライト」 「うん。旨い！」 わー！どうしよう 顔戻んないよ ダメ 嬉しすぎる 急に吹雪が手を伸ばしてきた サラ…… あ……頭、撫でられてる……… なんで！？ 「ふ、吹雪？」 「あー。なんかさ。お前、犬みたいだよな」 「なんだと！？」 「怒るなよ。褒めてるの」 「犬みたい、が誉め言葉なんて、 聞いたことねーし！」 赤くなっちゃうから、 とりあえず、手……どけて…… 「ははっ。そりゃ、そーだ」 あ…… 笑顔…… グシャグシャと髪を撫でられた 「ふっ………変な頭」 「お、お前がやったんだろ！」 「は……ははっ……！ライト、ボサボサ！」 困るよ。吹雪 …………こんなの困る 俺の20歳の誕生日 ………もらったもの 俺の好きなクリームのケーキ ハッピーバースデーが書かれた チョコのプレート 俺が欲しくて手に入れなれなかった スター□ォーズ、ライ□セーバーの キーホルダー 犬みたいというよく分からない誉め言葉と 吹雪の笑った顔……