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第87話
背中に手を回したら、
吹雪はまたキスしてきた
ルイトいるのに……どうして…………
甘くて激しいキス
クラクラして何も考えられない…………
「ライト……」
「……ん……ハッ……はぁ…………っ……吹雪」
優しく抱きしめられると、
まるで自分が大切な存在なのかと、
勘違いしそうだった
「やだやだ、言ってたくせに、
甘ったるい声出しやがって…………」
「や、や……アッ!…………んんっ」
低い声で囁かれて、目を見つめられたら、
俺、逆らえないんだ
「お前、興奮しすぎだろ。濡れてる……」
「だめ……聞こえ……ちゃう……」
ルイトに見つかったら、
吹雪はなんて言うの?
セフレ…………?
言えないよな…………
「なぁ。足開いて」
「いっ、挿れるつもりかよ」
挿れたら流石にバレる
声、絶対に我慢できない
「…………お前も中、グチャグチャに
犯して欲しいだろ?」
「そんな訳……!」
無理矢理、ガバッと足を開かれる
こんな恥ずかしい格好、無理!!
「あ……!やっ………」
「嫌じゃねーだろ?
お前のここ、期待で震えてる」
カァッと赤くなる
吹雪……
そんなギラギラした目で見ないで
「おね………がい!
吹雪、見……られ……たら、やだ!」
「嘘つき」
ズブッと指を入れられる
「や、あぁっ!」
「そんなに大声出して……悪い子だな」
吹雪は容赦なく、弱いとこを攻めながら、
激しく出し入れしてきた
「……あ……ぅ、んんっ!
……ぁ……っ……っ……吹……雪…………」
嘘だろ
吹雪、挿れるつもりだ
「エロい顔…………」
見られたら、どうするんだ
ルイトに俺とこんな事してるって、
知られてもいいのか…………?
「……あぅ……だ、ダメぇ……」
やばい
声、抑えられない……
止めろ
止めなきゃ
「可愛い。ライト」
たった一言で、吹雪は俺を黙らせた
「吹雪……」
「なんだよ。そんなトロンとした顔して。
可愛いって言われて、嬉しかったの?」
も……やだ!助けて!
いつもみたいに、声出せないせいだけど、
耳元で囁かれる吹雪の言葉攻めが……
なんか甘くて無理!!
その時、ルイトの声がした
「確かに俺が悪かったけど……!
あれは酷いよ!先生!」
「俺の事、信じてないの!?」
「え……いいよ!
また、ケンカになるの嫌だし」
「ちょ……!先生!!」
大声だったから、聞き耳を立ててしまった
まだ、仲直りできないのか
………………良かった
こっちには全然、気付いてなかった?
「ライト!!」
リビングから不意にルイトに呼ばれる
かなりドキッとして答えた
「な、何!?」
「先生がうちに来るから、
俺は出掛けてくる!
いないって言っといて!!」
ガチャガチャ
音がして、ルイトは出てったみたいだった
「……だ、大丈夫かな。ルイト」
「…………」
吹雪にとっては、
二人のケンカはチャンス……?
もしかしたら、追いかけて慰めたい……?
「心配だし、ルイトを……
追いかけようか……な………」
「……嵐に任せとけばいいだろ」
吹雪はそれでいいの?
「吹雪……」
「二人の事だ。
きっと、嵐がなんとかするよ」
吹雪は何も言わず、ただ見守るだけ
「…………じゃあ、二人きりだな」
吹雪に抱きついて、じっと見つめた
優しい吹雪
ルイトの邪魔はしないつもりなんだな
俺とは大違いだ…………
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