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第88話

「…………何してんの?吹雪」 「ライン。嵐が来るかもしれないだろ? 邪魔されたくないし」 邪魔って………… 「なんて…………?」 「〈いつまでケンカしてんだ〉 〈電話の後、ルイトは外へ出てった〉 〈今、家にいない〉 って書いた」 「じゃ……もう一つ送ってくれる? ルイトは落ち込んでる時、 近所のストバス場……□□公園の向かいか、『Sweets』って言う店内で食べれる ケーキ屋にいると思う」 「…………教えていいの?」 「早く、仲直りして欲しいし」 その時だった ピーンポーン ピーンポーン ドンドン! 「ルイト!いるのか!」 「嵐」 「先生………」 「アイツ、ライン見てないな。ごめん」 「…………くす。仕方ないよ。 なんで吹雪が謝るの」 ケンカしても、こうやって迎えに来てくれる ルイト、大事にされてるんだな 「はーい!」 大きな声で返事をしてから、 急いで下着とズボンを履き、玄関へ向かった ガチャ 「ライト!ルイトは!?」 「おい。嵐。ラインくらい見ろ」 「いたのか、吹雪………」 「先生。ルイトは先生と、話した後、 家を飛び出していきました」 「そうか…………」 「さっき、ライトが教えてくれて、 ルイトの行きそうな所、ラインしといた」 「…………ありがとう」 先生、暗いな…… 大人でも落ち込むんだ…… 「先生…………」 「嵐。お前…… 束縛激しすぎるんじゃないのか」 「…………そうかもしれない。 でも、ルイトが心配で心配で…………」 あ、愛されてるんだな…… 「先生。多分、ルイトは、 先生に信じて欲しいんだと思います。 行ってあげてください。 もし、ラインした場所にいなければ、 俺が電話してみるので連絡ください」 「二人共、ありがとう」 先生はお礼を言って、帰っていった 「人騒がせなカップルだな」 「うん……そうだね……」 吹雪に頭をポンポンと撫でられた 「頑張ったな」 頑張ってなんか……ないよ…… 吹雪みたいに優しい訳じゃないんだ キュルキュル…… ………………腹の虫は空気読んでくれない 「は……ははっ!今の腹の音!?」 「だって……全然、食べてなかったから」 「やる前になんか食うか」 「……やんのかよ」 「お前もやりたいだろ」 少し、意地悪な顔して笑った吹雪と、 目が合わせられなくて小さく頷いた

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